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令和元年度委託研究中間評価 (延長判定) 結果 (概要)  (注)
採択
番号
研究開発課題名 研究
期間
(年度)
受託者
(◎印:
代表研究者)
主な評価コメント 評価
20001 データ連携・利活用による地域課題解決のための実証型研究開発

副題:信州伊那谷におけるLPWA(LoRaWAN等)鳥獣罠センサーの高度活用
H30
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R1
◎国立大学法人信州大学
研究の計画・実施体制、費用効果ともに問題ない。計画の達成状況も順調であり、さらに研究を継続し、今後一層の成果の波及を目指した、広報やコスト、経済効果の算定を進めていただきたい。
S
新光商事株式会社
伊那市有線放送農業協同組合
ソフトバンク株式会社
20002 データ連携・利活用による地域課題解決のための実証型研究開発

副題:福井県小浜市のブランド鯖養殖現場へのIoT導入とAI分析および市場分析から導く養殖事業最適化モデル創出のための研究開発
H30
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R1
◎公立大学法人福井県立大学
大学を中心として、非常に意欲的に研究が進められており、今後も成果があげられると期待できる。
「ブランド」化について、何等かの知見を生産現場と消費の現場でつなげることが出来れば、漁業と消費に関する一つのモデルケースとして有益であると思われる。
地域として積極的に研究、プロジェクトの推進が行われており、今後の目標と達成時の成果について期待が持てる。
A
株式会社クラウド漁業
KDDI株式会社
20003 データ連携・利活用による地域課題解決のための実証型研究開発

副題:デジタルコミュニケーションを駆使した小規模自治体における市民協働型まちづくり
H30
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R1
◎国立大学法人東京大学
受託者が開発した都市計画シミュレーションツールMyCityForecastを用いた、人口推移を始めとする市町村のきめ細かな将来予測の実施、また、このプロジェクトで開発したWebベースの公共施設管理システムの試行を実施している。これらの具体的応用として、南砺市市民を対象としたワークショップの準備を進めている。研究の進め方は具体的であり、この具体的な活動を通じて、目標の達成に努力している。プロジェクト計画、目標の達成度、実施計画は満足できるものであり、延長可と判断する。
受託者は、都市計画の策定にDeep learning技術の応用を考えているようであるが、今後研究の狙いが広く一般市民にもわかるように、平易、かつ、研究の説明としての正しさも担保したような形で発表・広報できるような活動に期待したい。
A
一般財団法人社会基盤情報流通推進協議会
株式会社まとめる専門家
20004 データ連携・利活用による地域課題解決のための実証型研究開発

副題:過疎地域の学校をAIが支援する遠隔協調学習システムで結ぶことにより地域課題の解決に対応する取り組み
H30
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R1
◎公立大学法人山梨県立大学
小学校という情報機器の有効利用が期待されながら、様々な理由から普及が進んでいない状況において、現場の教師の支援を主眼に、リアルタイムにデータ収集、解析を行い、教育の質的向上を目指していることは高く評価できる。遠隔の小学校を結んだ実証実験も確実に行われており、その際のデータ解析結果からも教師の支援ツールとして、有用な成果が得られている。さらに、実証実験を進め、データの収集が行われれば、より大きな成果が期待できる。また、得られたデータの解析が進めば、新たな知見(児童間の関係性への効果等)も期待できる。
S
国立大学法人上越教育大学
国立大学法人長岡技術科学大学
独立行政法人国立高等専門学校機構東京工業高等専門学校(H30年度)
学校法人日本大学(H31/R1年度~)
株式会社デジタルアライアンス
20005 データ連携・利活用による地域課題解決のための実証型研究開発

副題:犯罪オープンデータを活用したデータ駆動型犯罪予測手法の開発と市民・自治体向け犯罪予測アプリケーションの構築
H30
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R1
◎株式会社Singular Perturbations
新たなデータへの取り組みであり、今後地域社会、あるいは、関連機関との連携により、さらなる効果が期待できる。
犯罪専門家による評価は必須と思われるため、外部と連携を行い、現在用いている犯罪データにおける精度にとどまらず、社会への貢献という観点から評価できるとよい。
得られた成果を基に、データ連携や成果の公開について検討いただきたい。
S
20006 データ連携・利活用による地域課題解決のための実証型研究開発

副題:中型無人航空機データ利活用によるインフラ・公共施設維持管理、森林管理、災害対応、人命救助、データ利活用人材育成分野の地域課題解決のための情報通信技術の研究開発
H30
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R1
◎一般財団法人長野経済研究所
塩尻市ならではの課題を突き詰めて研究することが、逆にその成果が全国で活かされることにつながるのではないか。台風による大雨被害に対して、迅速な対応を求めるコメントが評価会であったが、確かに、そうであろう。もし、そのような取り組みがあったら、評価としては大きなポイントが得られたことは否定できない。しかし一方で、本プロジェクとして必須であるわけではなく、基本は計画書に則った項目を着実に実施することであろう。その点に立って見直してみても、中間報告時点では実施内容が簡易であるように思う。長野県林業総合センターと松くい虫予防について協力するなど、必要な作業は進んでいることも確かなので、塩尻市だからこその問題意識について、単にデータ取得に留まらず、ぜひ取得データの深掘りした検討を期待する。これらの観点に立ち、研究の続行に異論はないが、塩尻市だからこその研究開発の進展とその成果に期待したい。
B
国立大学法人信州大学
20007 データ連携・利活用による地域課題解決のための実証型研究開発

副題:生活行動データとバイタルデータを活用した健康状態の自動分析技術による地域包括型介護予防システムの研究開発
H30
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R1
◎株式会社シーイー・フォックス
IoT GatewayからiPodへの変更という仕様変更により、全体のシステム開発の進捗に遅れを生じている。IoT Gatewayの変更対策を検討すべき。
現在データ収集部分の開発に注力しているようであるが、早急に健康状態の自動分析と分析結果に応じた指導配信部分にも具体的な活動が必要。現時点では症例数が少ないため、効果的な教師デ—タベースの構築まで研究が進んでいないが、指導に対する反応などの方法についても検討すべきである。プロジェクトメンバーに、経験豊富な医療関係者がおられるので、本プロジェクト成果の波及効果に期待したい。
健康状態の自動分析と分析結果に応じた指導配信の部分の注力と成果に期待する。技術的な課題はあるが、地域住民の生活・健康の質の向上や関係自治体の健全経営に資する研究と考えるので、引き続き、関係者のプライバシーに注力しつつ、高齢者の介護認定に至るまでの時機を遅らせる、という当初の開発目標に尽力してもらいたい。
B
国立大学法人九州大学
国立大学法人京都大学
20008 データ連携・利活用による地域課題解決のための実証型研究開発

副題:スマートフォン用双方向性睡眠教育アプリを用いた子育て支援と乳幼児睡眠データ収集システムの構築
H30
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R1
◎国立大学法人大阪大学
計画・実施体制として、新たな地域における実証実験の準備をすでに終えており、継続することで、今後の成果が期待できる。
研究進捗は順調に進んでおり、計画を全てこなしている。また、新たな実証実験を行う地域を選定しており、今後の研究の進展も期待できる。特に、条件の異なる地域(人口密集地域から地方都市)を対象としており、新たな知見が得られると期待できる。一方で、属人的な対話能力を機能として抽出しAIで支援するには、UIとしての情報の提示方法、蓄積された属人的な機能の整理(カウンセリング側も被カウンセリング側も)が必要と思われる。
今後の目標として、属人的なカウンセリング能力をどのような形でAIとして支援するかについての知見が得られれば、同様のシステムにおいても広く適応される可能性がある。
S
20009 データ連携・利活用による地域課題解決のための実証型研究開発

副題:エッジコンピューティングによる過疎地域インフラデータの収集と利活用
H30
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R01
◎国立大学法人大阪大学
短期間でありながら、実験データの取得、具体的なデータを用いた解析等を行う一方、システム基盤の実装も着実に進められている。また、地域自治体等との連携も具体的な形で進めている。これらの目標達成状況を考慮すると、今後の研究の進展も大いに期待できる。
また、実証型研究と地域課題解決の二つの観点からも、過疎地域におけるインフラデータ、近年の災害発生等を考えれば、道路状況のデータ収集等については、他地域に向けたモデルシステムとしての波及効果も期待できる。
加えて、学術的な成果、技術的な側面からの特許、データのオープン化等、今後の研究の展開によっては広く成果が期待できると判断し、総合評価をAとする。
A
株式会社スペースタイムエンジニアリング
20010 データ連携・利活用による地域課題解決のための実証型研究開発

副題:スマート自転車とオープンデータを活用した道路インフラ維持システム
H30
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R1
◎学校法人早稲田大学
中間目標で設定している計画内容を、概ね順調に達成しており、今後の展開を期待する。継続して研究を進めて頂きたい。なお、継続にあたっては、ビジネスプロデューサを早急に選定し、実用化に向けた研究をさらに進める体制を整えるべきである。また、スマート自転車を用いて道路情報を収集するというユニークな課題であるが、自転車でなくては収集できないデータとは何かという観点でも、将来の実用化を見据えた形で研究を発展的に展開して頂きたい。
このプロジェクトは、地方自治体と密な関係で進めることが重要である。これを考慮すること、またどのようなオープンデータを用いたか、明確化してほしい。画像認識等、情報通信に関する幅広い技術の応用が必要なプロジェクトであり、新技術を有効に応用しながら、課題である「スマート自転車とオープンデータを活用した道路インフラ維持システム」に対して有効な手段の開発を期待する。
A
20101 異分野データ連携によるスマートモビリティ基盤の研究開発

副題:環境×交通データの連携によるモビリティリスク情報生成・流通プラットフォームの実証的研究開発
H30
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R1
◎株式会社アイ・トランスポート・ラボ
これまでの進捗状況を見る限り、計画や実施体制、費用対効果について問題はない。現時点までの達成状況は、期待以上のものが得られている。国民的な関心が非常に高いテーマであることから、現実の場面で本研究開発の成果が活用されるようになれば、その波及効果は極めて大きい。
成果が活用されるようになるためには、データ流通・プラットフォームや異分野データ連携アーキテクチャは有効なアプローチであり、今後も委託研究を継続して、それらを実現することが望ましいと考えられる。
NICT総合テストベッド上の異分野データ連携基盤を積極的に活用しており、NICTとの連携という観点から見ても意義が大きい。
S
国立大学法人東北大学
株式会社オリエンタルコンサルタンツ
国立大学法人東京大学
学校法人慶應義塾
株式会社ゼンリンデータコム
20801 HTSにおける電波と光のハイブリッド衛星通信技術のための研究開発

副題:電波と光の中継システムの交換効率の研究
H30
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R1
◎日本電気株式会社
研究開発の実施状況は順調であり、成果の費用対効果も問題ない。最終目標の達成は十分期待でき、衛星通信の大容量化に貢献するものと思われる。本研究開発の成果を実際に衛星に搭載して実証していくことが強く求められ、今後につながる研究開発体制を確立して行くべきである。
A
21001 次世代モーションキャプチャシステムの研究開発

副題:カメラ画像シミュレーションによる3次元筋骨格配置の推定
H30
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R1
◎株式会社スリーディー
計画に対する研究開発の実施は適切に行われており、体制及び費用対効果は概ね問題ないと考える。また、開発するシステムの有用性は非常に高く、潜在的に多くの波及効果が見込まれる。したがって、研究開発を継続することが適切であると考える。
中間評価の時点での目標の達成状況は、一部の研究開発項目に遅れも見られるが、研究全体としては評価できる成果が得られており、概ね順調に進捗している。一方で、今後の研究遂行に際して解決すべき問題点も散見された。最終目標に向けて、着実に研究を進めることを期待したい。
A
株式会社シミュラティオ
<評価 S:非常に優れている、A:適切である、B:やや劣っている、C:劣っている>

(注)本中間評価結果を踏まえ、上記13課題全てを令和2年度まで契約を延長することとした。
   だだし、課題20006と20007については、評価コメント等に基づき実施計画書の見直しを実施した上で契約を延長することとした。