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21言語間の高品質旅行用テキスト翻訳をスマートフォンで実現

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2010年4月14日

独立行政法人情報通信研究機構(以下「NICT」、理事長:宮原 秀夫)では、音声・言語処理の研究開発を推進するMASTARプロジェクト(プロジェクトリーダ:中村 哲)において、多言語機械翻訳の成果展開を進めています。この度、スマートフォンで動作する、旅行会話用の高品質な「超」多言語テキスト翻訳システムを開発しました。

NICTの多言語テキスト翻訳システムは、最先端の翻訳技術を駆使して構築され、既存の多言語システムを圧倒する世界最高品質(約8割の翻訳率)を誇ります。また、21言語の可能な組合せ全て(21×20)である420通り言語対の翻訳ができます。

背景

現在、NICTでは、内閣府総務省社会還元加速プロジェクトの一つである「言語の壁を越える音声コミュニケーション」において、音声翻訳技術の研究開発に取り組んでおり、その一環として、多言語のテキスト翻訳の研究を進めています。

一方、観光立国を目指す日本において、外国人観光客の誘客の大きな課題として言葉の壁があり、旅行用の翻訳システムに対する需要はきわめて大きいところです。既に国内外で多数の翻訳システムが提供されてはいますが、その翻訳品質に問題がありました。

今回の成果

NICTのシステムは翻訳品質について画期的な進展を実現し、世界最高の品質を誇ります。多言語翻訳の中でも、ことのほか難しい日本語から英語への翻訳について、テスト用の旅行会話文500文を用意して、これを既存の複数のシステムとNICTのシステムで翻訳し、その訳文を日本語の理解できる英語母語話者に翻訳品質の評価をしてもらい、その結果を右のグラフに示しました。約8割の翻訳率という、圧倒的に高い翻訳品質を達成しています。このシステムを使えば外国人とのスムーズなコミュニケーションが可能になります。

今回、利用できる端末は、現時点で約6000万台と広く普及しているiPhone™ / iPod touch®で、通信は、3G / WiFiですので、世界各地で利用可能です。

今後の展望

今後は、本成果に基づき、テキスト翻訳の「超」多言語化だけでなく、音声翻訳の「超」多言語化も、さらに強力に推進します。

・iPhone /iPod touchはApple Inc.の商標または登録商標です。

補足資料 一斉翻訳

「タクシーを呼んで下さい」と入力して、一斉に多言語に翻訳し、その後、アラビア語、タイ語、ヒンディ語、ベトナム語の訳文を順に表示した際の画面。

一斉翻訳(初期画面・日本語・アラビア語)
一斉翻訳(タイ語・ヒンディ語・ベトナム語)
1言語ずつ翻訳

ある言語の翻訳結果を逆方向に翻訳して入力と比較する機能を提供しています。翻訳先の言語を全く知らない状態で、翻訳の妥当性をチェックすることが可能になります。

1言語ずつ翻訳の様子
対応言語
対応言語と地域

現在のシステムでは、21言語(英、 独、 フランス、デンマーク、 オランダ、イタリア、 スペイン、ブラジル・ポルトガル、ポルトガル、ロシア、アラビア、 ヒンディ、インドネシア、 マレー、 タイ、タガログ、 ベトナム、北京、 台湾、韓国、日本語)の組合せの全て(21×20)である420通りの言語対が高精度で翻訳できます。

右の図の色付きエリアで示された広大な地域で通じる言語に対応しており、非対応エリアも順次追加していく計画です。

■参考URL
   MASTARプロジェクト
   http://mastar.jp/index.html
   言語翻訳グループ
   http://www2.nict.go.jp/x/x165/

<本件に関する 問い合わせ先>
知識創成コミュニケーション研究センター言語翻訳グループグループリーダー
隅田 英一郎

Tel:0774-98-6350
Fax:0774-98-6823
E-mail:

<取材・広報 問い合わせ先>
総合企画部広報室
報道担当 廣田 幸子

Tel:042-327-6923
Fax:042-327-7587
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