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NICT音声翻訳アプリ“VoiceTra”がAndroidにも対応!

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2011年4月25日

独立行政法人情報通信研究機構(以下「NICT」、理事長:宮原 秀夫)は、Android端末用の音声翻訳アプリ“VoiceTra”を開発し、4月25日にAndroid Market にて無料公開を開始しました。このアプリは、昨年8月からiPhone用として無料公開中の“VoiceTra”を、さらに多くの皆様にお使いいただけるようAndroidに移植したものです。

背景

NICTでは、言葉の壁の克服を目指して、政府が推進する社会還元加速プロジェクトである「言語の壁を乗り越える音声コミュニケーション技術の実現」の達成に向け、多言語の自動音声翻訳技術の研究開発に取り組んでおります。昨年8月、NICTは、多言語の自動音声翻訳技術の研究成果を広く周知し、利用データによる性能改善を行うための実証実験として、iPhone用の多言語翻訳アプリケーションVoiceTra及びTexTraの無料公開を開始しました。これらのアプリケーションはたいへん好評を博しており、これまでに合計で50万件を超えるダウンロード数を記録しました。

このような状況の中、昨年後半に国内でも普及が加速したAndroid端末で、VoiceTraを使いたいとの要望が多数寄せられておりました。

今回の成果

現在iPhone用として公開中のVoiceTraは、21言語対応、音声及びテキストによる入出力機能、わかりやすいユーザインタフェース、旅行会話用としての高い翻訳精度を備えていますが、今回、これと同等の機能・性能を持つAndroid用VoiceTraを開発し、世界規模で無料公開を開始しました。

Android用VoiceTraは、Android Marketから無料でダウンロードでき、また、その利用も無料です。翻訳処理を行うサーバは、3G回線又はWiFiを介してインターネット経由で世界中から利用可能です(通信事業者への料金が別途かかることがあります)。 また、iPhone版、Android版ともに、6月を目途に韓国語の音声入出力にも対応します。

NICTは、今回の公開を性能評価・改良、ユーザビリティ調査のための実証実験と位置付け、平成24年3月末まで無料公開を継続する予定です。

今後の展望

NICTでは、今回の実証実験と並行して民間事業者の協力により事業化の検討を進め、研究開発成果の社会還元を加速していきます。

  • VoiceTra(ボイストラ)及びTexTra(テキストラ)は、NICTの商標です。
  • Android Market(アンドロイドマーケット)は、Google Inc.が運営する、Android端末向けソフトウェアのダウンロードサービスです。
  • Androidは、Google Inc.の商標です。
  • iPhoneは、米国及び他の国々で登録されたApple Inc.の登録商標です。

補足資料

1. Android用VoiceTraが動作する端末

  • Android用VoiceTraは、Android2.2以降のバージョンが搭載された端末で動作します。Android2.1及びこれより古いバージョンでは動作しません。
  • 現在までに動作を確認した端末製品は、HTC Desire HD SoftBank 001HT(ソフトバンク)、HTC Desire SoftBank X06HTII(ソフトバンク)、GALAXY S SC-02B(NTTドコモ)です。
  • OSが対応するバージョンであっても、ハードウェアの相性等が原因で動作しない場合もあります。

2.Android用VoiceTraの入手方法

次のWebサイトにアクセスし、VoiceTraで検索してください。
https://market.android.com/

図 1 アイコン
図 1 アイコン

3. Android用VoiceTraの使用方法

Android用VoiceTraの使用方法
(近接センサー及びバイブレーション機能を備えていない端末では、ソフトウェアのボタンを押してから話します。)

<通信料金についてのご注意>
日本国内で契約したスマートフォンを海外でお使いになる場合、3G通信のローミングサービスにより、高額な通信料金が発生することがありますので、ご注意ください。

4. 翻訳ソフトウェアの性能

  • 旅行会話を対象としています。
  • 音声翻訳ソフトウェアの日英翻訳に関する性能は、おおよそTOEIC600点の語学力を持った人に相当します。
  • テキスト翻訳ソフトウェアの特徴は、多言語対応であると同時に高品質な点にあります。次のグラフは、日本語以外の20言語から日本語への翻訳について、広く利用されている多言語ソフトウェア(淡い灰色で表示)とNICTのソフトウェア(濃い灰色で表示)と、翻訳率で比較したものです(縦軸が翻訳率、横軸が翻訳元の言語です)。

翻訳率の比較

<対象21言語>
翻訳可能な言語は、次の21言語です。太文字にした6言語については、音声による入出力が可能です。
日本語英語北京語、台湾華語、ドイツ語、フランス語、デンマーク語、オランダ語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ブラジル・ポルトガル語、ロシア語、アラビア語、ヒンディ語、インドネシア語、マレー語、タイ語、タガログ語、ベトナム語韓国語

※韓国語の音声入力は、6月以降対応予定です。(現在は音声出力のみ対応。)

技術的な内容に関する 問い合わせ先

ユニバーサルコミュニケーション研究所

MASTARプロジェクト
プロジェクトリーダー 隅田 英一郎

TEL:0774-98-6350
FAX:0774-98-6955
E-mail:

取材・広報に関する 問い合わせ先

広報部

報道担当
廣田 幸子

TEL:042-327-6923
FAX:042-327-7587
E-mail: