タイトル CPT2000報告
井筒 雅之


講演風景
 去る1月12日(水)から14日(金)の3日間、東京都中央区平川町の砂防会館において、国際会議・CPT2000を開催しました。CPTとは、Contemporary Photonic Technologyの略で、「次世代光技術に関する国際ワークショップ」と日本語訳しています。2年前の1998年の同じ時期にやはり東京で第1回の会議を開催し、昨年は第2回の会議を仙台で、そして今回は第3回目の会議となりました。

会場入口
 この会議は、通信総合研究所が主催する国際学術研究集会で、中核的研究拠点(COE)育成プロジェクト「先端的光通信・計測に関する研究」によって行っているものですが、技術的には、財団法人・電子情報通信学会・エレクトロニクスソサイエティが共催し、さらに応用物理学会や米国電気電子学会(IEEE)のいくつかのソサイエティやその日本チャプタ、米国光学会(OSA)などが協賛しています。

会議は、

■全体会議
 (開会宣言と2件の基調講演)
■先端光技術
 (招待講演3件、一般講演2件)
■光ネットワークシステム
 (招待講演4件)
■マイクロ波フォトニクス
 (招待講演3件、一般講演2件)
■光ネットワークデバイス
 (招待講演2件、一般講演3件)
■最新導波型デバイス
 (招待講演4件)
■半導体光デバイス
 (招待講演3件、一般講演2件)
■フォトニック結晶
 (招待講演3件、一般講演1件)

の7つのセッションと

■ポスターセッション
 (ポスター発表24件)


ポスターセッション風景
の全部で9つのセッションと、第1日目夕方のレセプションで構成され、技術発表の総数は58件(うち、海外からは12件)、また、出席者は全部で162名、内、海外からの参加者は10カ国、16名でしたので、約1割が海外からの参加者で、また発表は2割強が海外からのものであったことになります。
 最新の光通信システム実験の動向や、無線通信に光技術を組み合わせる最先端研究、あるいはそれらに必要となるデバイス研究、脚光を浴びつつあるフォトニック結晶に関する研究成果などが報告されると共に、熱心な意見交換や議論が戦わされて、会議は盛況でした。
 特に、セッション「光ネットワークシステム」では、現在最もホットな話題として脚光を浴びているテラビット波長多重光通信システムの実証実験が紹介され、また、「フォトニック結晶」関連研究も、現在急速に活発化しつつある研究分野であり、注目を集めました。
 インターネットや移動体通信など、これからの情報通信を支えるものとして光技術の重要性はますます大きくなりつつあります。つねに最新の研究情報を交換し、開発動向を見極めることによって、私達は光技術研究開発の最先端を担う必要があります。今回の成果を基礎として次回も有意義で活発な会議を開催したいと考えています。

(光技術部光情報処理研究室長)


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