タイトル WPMC'00開催
井原 俊夫

タイ国科学技術省事務次官からのご挨拶
 第3回無線パーソナルマルチメディア通信国際研究会議(WPMC'00:The 3rd International Conference on Wireless Personal Multi-media Communications 2000)が11月12日から15日まで、タイ国バンコク市で開催されました。第1回目のWPMC'98(1998年、横須賀リサーチパーク)、第2回目のWPMC'99(1999年、オランダ国アムステルダム市)に続くものです。WPMC会議は、横須賀リサーチパーク(YRP)研究開発協議会と通信総合研究所が共催し、国際的な産学官連携を目指すYRP及び当所の重要な活動として位置付けをし、実施しているものです(過去2回の開催状況等は、CRLニュースNo.284をご覧ください)。今回の会議は、我が国から95名、地元タイから74名など、世界の27ヶ国から約350名という多数の参加を呼び、大成功でした。参加者数・国数ともに前回を上回り、WPMCの国際的認知度の高まりが感じられました。
 会議は、初日に第3世代移動通信、ワイヤレスIPなどに関するチュートリアル講演、2日目午前の開会式に続いて最終日まで、WPMC技術に関する最新の研究成果や動向について講演が繰り広げられました。WPMC会議は無線通信技術を中心テーマとした会議ですが、より上位層をもカバーするワイヤレスIP技術に関する特別セッションやパネル討論を新たに実施したことは大変有意義でした。また展示会も併設され、CRLからも出展し好評を博しました。今回新たに設けられた優秀論文賞にも触れておく必要があります。YRP研究開発協議会、IEEE ComSoc Thailand Chapter、IEEE ComSoc Japan Chapter連名で表彰が行われました。約210件の発表論文から、一般部門3件、学生部門3件の論文が優秀論文に選ばれ、当所無線伝送研究室の原田博司主任研究官が一般部門の受賞者の1人として11月13日夕刻に催されたアワードバンケット(授賞披露宴)の場で表彰されました。
 本会議にかけるタイ側の意気込みは大変なもので、会議2日目の開会式では、タイ国科学技術省事務次官(Mr. Sunthad Somchevita)、科学技術開発庁長官(WPMC'00組織委員会のGeneral Chair: Prof. Pairash Thajchayapong)、アジア工科大学学長補佐(Prof. Mario Tabucanon)、APT事務局長(Mr. Jong-Soon Lee)から熱い歓迎のご挨拶をいただきました。日本からは主催者を代表して飯田尚志CRL所長、森永範興YRP研究開発協議会副会長にご挨拶をいただきました。また、アワードバンケットでは、井上吉隆横須賀市助役が2003年のWPMC開催地である横須賀市を紹介するご講演をされました。またYRP推進協会の甕昭男会長にもご出席いただきました。次回以降の開催予定は、2001年にデンマークのオールボー市、2002年に米国(開催地は検討中)、2003年に横須賀市まで決まっており、2004年については欧州の複数国から開催の申し出があり今後検討を進めることになっています。今後とも関係の皆様の一層のご支援をお願いいたします。
(横須賀無線通信研究センター長)


展示風景


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