CRL国際招待講演会で活発な討論


高部 政雄



CRL国際招待講演会会場風景



 3月12、13日の2日間CRL国際招待講演会「光通信・計測の先端技術」が、都内日本橋のホテルで開催された。この講演会は、科学技術庁の中核的研究拠点(COE)育成制度2年目にあたり、海外の研究者、国内の研究者による最先端技術の講演及び当所研究者による今までの成果を発表したものである。

 オープニングセッションでは、古濱所長から「科学技術基本法の成立により、郵政省としても情報・通信基本計画の策定に入った、光領域のCOE化推進で研究活動を活性化させ、優れた成果を出したい」と挨拶が行われました。その後、有賀COE研究総括責任者が、COE化プロジェクト「先端的光通信・計測に関する研究」を紹介する講演を行った。

  講演会は5つのセッションに分かれ、セッション1では、光源技術で、超短パルスの発生等6件の最新の光源技術に関する講演が行われた。セッション2では、非線形光学で、光通信用非線形材料等3件が講演された。翌日のセッション3では、検出器・デバイスで、最先端の光検出器等6件の講演がされ、セッション4では、通信で、ETS−・の日米共同実験の成果等5件が報告された。最後のセッション5では、AO(補償光学)及びリモートセンシングで、補償光学の開発状況や、次世代ライダー技術の研究等で5件が発表された。合計で海外講師10名、国内の講師7名が招待講演者として講演し、当研究所から7件の発表が行われた。

 講演会の最後にCOE化推進委員長である、手代木総合研究官から、COE化の制度の特徴を生かして所として本プロジェクトを推進していく旨の挨拶を行い閉会した。


質問風景
(質問者:有賀COE研究総括責任者)



 講演会には、2日間で延べ405名の方の参加があり、各セッションとも時間をオーバーして熱心に討論がされ、盛会に進められた。

 アンケートに協力してくれた方々は、内容及び当研究所に関心を持った方が6割を占め、セッション別では、大きく差はないが、AO・リモセン及び通信に高い興味が示された。

 感想では、「もっと時間にゆとりを」「今、何をすべきかに答えられる内容に」等の希望もあったが、「良い講演会だった」「事前準備がしっかりしている」「非常に興味深かった。参考になった」「効率よく、有意義な講演だった」「毎年開催して欲しい」「同時通訳がわかりやすく、素晴らしかった」等々好評の意見が殆どだった。

 今後とも、優れた研究環境、研究体制を形成し、優れた成果を発信するよう、関係者一同奮闘する決意です。




第一特別研究室