< NEW LEADER >




電磁波技術部 総括主任研究官

井筒 雅之



 4月に大阪大学基礎工学部より移籍して参りました。学生の時代から、ずっと光エレクトロニクス関連研究、中でも、光導波路を使った様々なデバイスを中心に研究を続けて来ました。こちらでは、どんな仕事をさせて頂くことになるのか、現在、模索中です。

 生まれてから40何年間(50年近く)、途中で最長1年間程度までの中断はありましたが、大阪近辺だけで暮らして参りました。今回、初めて大阪を離れて生活を始めまして、しかも、これまで下宿の経験もないのに、今の所、単身赴任です。実生活を営む上で必要な様々な仕事(つまり、掃除、洗濯に始まり、いろんな手続きや手配など、諸々の仕事)は、何でも出来るつもりではいるのですが、ついつい後回し、あるいは、省略と云うことになりまして、あまり臭かったり、薄汚れたのをお見かけになられました場合には、是非ご注意頂きたく存じます。


             



  東京には、これまでも、それこそ年に何十回も出張で来ていまして、ある程度分かっているつもりだったのですが、いざその中で生活するとなると、かなり違った印象です。無味乾燥な、もっと極端に云えば、ゴツゴツした感じを抱いていましたが、ここに暮らしてみて、街や人を見る自分の目が優しくなったような気がします。研究所でも、私の周りには生粋の東京人はほとんどおられませんが、みなさんご自分を東京人間だと思っておられる様ですので、生粋の大阪人である私も、まもなく、東京人でもあると自認することになると思います。

  研究所に来て、一番大学と違うのは、周りが大人ばかりだと云う点です。実際、大学では、同年輩の方々と雑談をする機会はあまりありませんでした。それぞれが独立していて、何か打ち合わせや委員会では顔を合わせますが、それが終わればそそくさと自分の仕事に戻ります。自分の研究室では、学生や若い助手の人とばかり接することになります。外の研究会や委員会に出席すると、やっといろんな人と話が出来るといった具合です。その点、今CRLで私がいる部屋には、大人が私を含めて6人もいて、とても新鮮です。ただ、このような事情で、まっとうな人付き合いの訓練が十分でないところがありますので、ご迷惑をお掛けしてはと恐れております。


 兎も角、一日も早くCRLに溶け込みたいと思っていますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。