熊谷 博

会場風景

 当所が「電波研究所」から「通信総合研究所」へと名称を変更してから、本年でちょうど10周年に当たることから、このような講演会を企画しました。正確に言うと、10周年となったのは今年4月8日だったので、その意味ではやや時期を失していました。講演会の企画を始めたのは遅く、準備は必ずしも順調ではありませんでした。それでも外部から、著名でかつそれぞれ固有のキャラクターと明確な主張をお持ちの3名の講師をお迎えすることができました。おかげさまで秋も深まるこの時期に、新宿高層ビル街の一角で多くの来場者を迎えて、講演会を大成功裡に行うことができ大変幸いでした。
 ここでは講演会の報告として、簡単に各講師のお話を紹介したいと思います。なお、講演内容は講演録として冊子にまとめるべく現在作業中ですので、出来次第皆様にご覧頂けるものと考えています。
 講演会では野田郵政大臣のご挨拶をお願いしていましたが、都合によりこれはかないませんでした。これが今回の講演会で最大の残念な点です。来客の皆様から頂いたアンケート結果にも、大臣の挨拶が聞けなくて残念であった旨の意見が何通かありました。是非次回の当所の行事にはお越し頂きたいものと考えています。

当所古濱洋治所長
 講演は、当所古濱洋治所長と外部からの講師3名による合計4件です。まず最初は、古濱所長による「通信総合研究所の歩みと展望」の講演です。これは、当日の講演の中でも最も堅いもので、当所の10年間を振り返った活動の紹介と今後へ向けての展望を述べてもらいました。当所にとってこの10年間は、ある意味では疾風怒濤の時代だったと思います。この間のエポックとして、関西支所の立ち上げ、科技庁COE育成プログラム「先端的光通信と計測」の開始、情報基盤プロジェクトの開始、横須賀無線通信研究センターの開所、研究所将来ビジョンの策定等があったことが報告されました。このような活動の中で、広いスペクトルをもつ当所の活動のコアを形成してきたわけですが、振り返ってみたこれらの活動の分析と将来への道筋を考察しました。現在、当所は行政改革の流れの中で独立行政法人化の問題を抱えています。これを研究活性化の一歩として捉える対応が求められます。
多摩大学学長
グレゴリー・クラーク先生
 2番手は、多摩大学学長のグレゴリー・クラーク先生で、「21世紀のコミュニケーションと社会」というテーマで講演いただきました。先生は、新聞誌上の論説等著名で極めてご多忙な方です。先生は、講演の中でもおっしゃっていましたが、多くの省の審議会等のメンバーとして活躍されており、我が国の行政や官僚の物事の進め方に熟知されています。最近では政府機関の審議会では必ずといってよいほど、外国人と女性をメンバーに入れることになっており、このようなことが発生するわけです。クラーク先生はこのような場でも常に辛口のご意見を披露されているものと推察いたします。ご講演の中で、日本は製造業中心の現在の姿から、サービス産業に中心を移すように産業構造をシフトさせることが必須であることが力説されました。また多くの人により指摘されていることですが、我が国の大学教育の問題や英語教育の問題が取り上げられ、体験に基づく例示と、独特の切り口で快刀乱麻のごとく問題点と改善策を説明されました。
浜松ホトニクス(株)
晝馬輝夫社長
 3番目の講演者は浜松ホトニクス(株)晝馬輝夫社長で、「21世紀のコミュニケーションを支える光技術」という題で講演いただきました。同氏は、光技術分野において強力な研究開発能力をもつ企業の創業者であり、研究開発や人材育成に関する強烈な個性を発揮されています。マゼラン星雲で起きた超新星爆発により放出されたニュートリノを世界で初めて検出したカミオカンデの光電子増倍管を同社が極めて廉価で提供されたことは良く知られています。講演では、創世記からの人類と光の関わりの歴史からはじまり、光技術により可能になった各種の測定、さらに人体の測定等に威力を発揮するポジトロンCTの開発等の話を例に取り、研究者に必要なオリジナルな発想や求められる能力、さらに光技術の将来等について熱っぽく持論を展開されました。
東京大学教授 
原島博先生
 4番目は、東京大学教授原島博先生に「21世紀へ向けてコミュニケーション技術は何を目指すか」という講演を頂きました。先生は最近、人間の顔の分析などを行う顔学という分野を創設され、コミュニケーションに関する根元的な研究を行なっています。先生のお話は、100年前に20世紀を目前にして行われた100年後の技術予測の結果の紹介から始まり、将来技術の予測可能性と不可能性に関する考察。現代文明が資源の消費の上に成立しており、現在の方式の文明は、資源の減少とともに急速に縮小せざるをえないことが述べられました。その意味で情報文明は、資源消費の観点からは将来に通じる技術であること。将来の予測は難しいものの、意欲を持った取り組みが必要であること等が述べられました。
 以上、各講演の概要について紹介したつもりですが、内容については誤解や聞き漏らしが多くあることと思います。講演会全体としては、コミュニケーション技術という観点からは、内容的に分散していたとの声も一部聞かれました。しかし、企画者側で当初期待していた技術と社会との関わり、さらに文明論に至るまでの講演者の幅広い見識と意欲、さらに21世紀社会において我々が何をすべきかという熱いメッセージを会場で共有することができたと考えます。また、当研究所として、このようなメッセージを受け止め、今後の研究活動に反映していく所存であります。その意味で講演会は大成功であったと自画自賛しています。お忙しい中を駆けつけていただきました個性豊かな講演者の方々、またご聴講いただいた皆様、本当にありがとうございました。
(企画部企画課長)


古濱 洋治

 陜西天文台の李志剛台長の招待に応じて、1998年10月25日から10日間、国際研究交流室の佐藤鉄夫係長と共に、烏魯木斎(ウルムチ)天文台、陜西天文台、南京大学を訪問し、視察・意見交換及び特別講演を行ったので、その概要を報告する。

ウルムチ郊外のアジア大陸の 中心地点の道標 (N43、E48、標高1200m)にて
左から 張晋ウルムチ天文台長、古濱洋治、 佐藤鉄夫、王建軍副台長
 烏魯木斎市は、50年前まで人口6万人の小さな都市であったが、現在では約20倍の120万人、近郊を含めると210万人に達する大都市となっていると言う。
 烏魯木斎天文台の張晋台長を訪問し、VLBI技術や研究交流について意見交換した。張台長は、1993年4月に通信総研を訪問されている。また、昨年3月には鹿島宇宙通信センター宇宙電波応用研究室栗原則幸室長と周波数標準課今江理人課長が御地を訪問し、研究協力をしている。
 会見の後、張台長等10数名の所員と共に、南山VLBI局(標高2080m)に向かった。途中、アジア大陸の中心地点の道標(N43、E48、標高1200m)に立ち寄った。近くにある南山VLBI局の地理的位置が、VLBI計測におけるヨーロッパ・日本の中継点として、ヨーロッパと日本の双方から注目される理由が良く分かる。
 南山VLBI局には、鹿島宇宙通信センターの直径34mアンテナと同じ形式の、中国製の直径25mの電波観測用アンテナが設置されており、給電系には中国製の他、ロシア、日本製のものが設置してあった。また、米国製のものも近く納入されると言う。観測棟には、通信総研のシンボルマークの入ったK-3受信機もあった。見学後、壁に畚野元所長の訪問時の写真が掲載してある談話室で、「VLBI」と「CRL Research Activities」について講演した。南山VLBI局には、2階建て20室の招待所がありここで一泊した。
 陜西天文台は、西安市の北東、車で約1時間の距離にある。陜西天文台では、成田空港を一緒に出発した当所の今江理人課長と今村國康同課標準比較係長とが先に到着し、JCSAT-3衛星を用いた当所と陜西天文台との時刻比較実験を準備していた。実験は成功し、今後の共同実験の強固な足掛かりを作った。
 29日、陜西天文台の李志剛台長等の幹部と今江課長等と共に時刻比較に関する研究協力について意見を交換し、議事録を作成した。李台長は、1996年11月に通信総研を訪問されている。
 30日、楊延高副台長の案内で、同天文台の75km北西にある長波(BPL)、短波(BPM)周波数標準送信局を視察した。同送信所の職員数は、約200名である。現用の短波送信機(BPM)は、各送信電力10kWで、2.5、5、10、15 MHzの4波を送信している。長波送信機(BPL)は、一日に10時間、平均送信電力30kW(Peak Power:2MW)で、100kHzを送信している。また、台湾、シンガポールの援助で長波送信機(半導体式、48個で出力50kW)が新設され、現在テスト中である。アンテナは現用BPLと共用するので、同時送信は不可と言う。
 31日には、陜西省副知事、中国科学院副秘書長等の要人、中国各地の専門家の出席の下に、双方向衛星時刻同期実験開始式典が挙行された。式典では壇上に座り、お祝いの挨拶を述べた。今江課長は今回の実験の概要を報告した。李台長の日中時刻同期実験に対する強い思いを感じる盛大な式典であった。施設見学の後、所内の食堂で記念の会食が行なわれた。
 午後の記念科学講演会において「CRL Research Activities」と「CRL Vision 21」を講演した。今江課長は「Time and Frequency Research Activities in CRL」を講演した。 李台長には、研究協力や記念式典への招待の他、宿泊、西安空港における送迎、西安周辺の歴史的名所の案内等、滞在中大変お世話になった。
 昨年、南京大学の客座教授に就任したので、年一回講義することを要請されている。このため、今回の訪中の最後の11月2日、南京大学を訪問した。同大学では、今年5月来所された謝立副学長を表敬訪問すると共に、午前中は当所に関係する9部門の教授の短い研究紹介を受け、意見交換した。これに基づいて、新たな共同研究の足掛かりが出来ることを期待している。午後「Measurement Technologies on Earth Environment in CRL」と「CRL Vision 21」を講演した。夜、今回のホスト役の呉培亨教授に招待され、中華料理に舌鼓を打った。
 立ち寄った何処の空港でも、あちこちでGSM規格の携帯電話が使われており、中国では通常の電話より携帯電話の普及の方がずっと早いのではないかと感じられた。
 南京大学の在る江蘇省の経済成長率は12%,全国平均は8%である。南京市のここ2年の間における開発のテンポには驚くべきものがある。市内は高層ビルの建設ラッシュで、昨年7月開港した新南京空港から南京市まで40 kmの高速道路が開通していた。
 今回の中国訪問は、1980年の田尾一彦元所長・栗原芳高元企画部長、1986年の若井登元所長、1992年の畚野信義元所長に続いて、6年毎の4度目の所長の訪問である。これらの訪問を契機に、共同研究が着実に進展している。これを確認すると共に、新しい共同研究の可能性を開いた事ができ、誠に有意義であった。
(通信総合研究所長)


佐藤 鉄夫


 今回、所長の随行で中国科学院烏魯木斎天文台、陜西天文台、南京大学を訪問し、日中共同研究の一旦を垣間見ることができ、初の外国出張で体験したことなど報告します。
 烏魯木斎天文台では、所長の訪問記にもあるようVLBI技術に関する日中共同研究の現状把握であり、同天文台の南山VLBI局において観測施設の視察及び研究者との意見交換を行ってきた。観測機器等については、外国製品が多く、CRLの研究協力を期待するところが伺え、天文台長主催の晩餐会においても強く要請された。
 陜西天文台では、今回の主目的である「日中高精度周波数・時刻比較に関する共同研究」の内容である双方向衛星時刻同期実験開始式典の出席であったが、現地に到着するまで実際のセレモニー形式がこちらに知らされていない状況だった。式典は、陜西省の副知事を含め多数の列席者のもと行われ、現地の放送局のカメラも入っており、この共同研究の中国側の期待度が大きいものと確信した。
 最後の訪問先である南京大学では、各部門の教授から大学での研究内容の説明があり、CRLとの新規共同研究実施のアピールが強く示されていた。当所の研究概要については、こちらから持参していったパソコンでのスライドショーの実施前に南京市内でも10年ぶりぐらいの市内全域の停電があり、口頭での説明となった。昼食後、大学生向けに所長から講演を行ったが、停電が4時まで続いたのでポスターセッションのような形での講演となった。講演を聞いている大学生は皆真剣で、見にくい資料を覗き込むような姿勢が印象に残っている。
 今回の出張ではいろいろとハプニングがあったが、初の海外出張を無事こなしたことに満足を覚えている。(所長にだいぶお世話になりましたが)また、中国との共同研究機関の訪問および現地研究者との交流により、当室が行っている今後の研究支援(研究交流)に役立つものと思います。このような機会を与えてくださいました関係者に心から感謝します。
(企画部国際研究交流室 交流推進係長)


高橋 冨士信

講演される村井先生
 インターネット技術の爆発的な普及・発展が社会を大きく変革し始めている中で、当所は通信システム部超高速ネットワーク研究室の室長として、慶応大学環境情報学部政策メディア研究科の村井純教授をお迎えし、平成9年11月1日から平成10年10月31日までの1年間にわたり、招へい型任期付き研究員としてご尽力いただきました。招へい研究課題は「次世代インターネットアーキテクチャーの研究」で、これは現在のインターネットのもつ限界を克服し、より高品質で高速なアプリケーションに適した次世代インターネットを実現して行くことを目標としていました。
 10月末に、村井先生が招へい型任期付き研究員としての任期を終了されましたので、招へい研究の成果を紹介していただく機会をもつこととしました。11月25日、当所の大会議室において、「次世代インターネット研究開発への課題 −我国の役割−」と題した講演をして頂くことができました。熱意あふれる村井先生の講演会の様子を紹介したいと思います。
 村井先生の講演は75分以上にわたる大変に熱のこもったものとなりました。講演の最初に、昨年、当所から招へいの声がかかったときに重要な研究計画として紹介された「インターネットが可能とする数cm精度のリアルタイムDGPS基礎実験計画」が、この1年間で見事に実現でき、日本列島各地を結んで目標の基線決定精度が達成できたことが報告されました。これまでのDGPSは、データ送信用のためには、INSなどの専用の通信回線の設置が不可欠であったわけですが、今回の基礎実験成果により、インターネットをこうした高精度・高品質のデータ伝送に活用できることの見通しが得られたわけです。これは今後、DGPS方式がより広範に普及してゆくために大きな弾みをつける成果といえます。インターネットデータ伝送は、データ伝送遅延が大きく、また伝送品質も良くないとの一般的評価がなされてきていますが、このリアルタイムDGPSの基礎実験の成功は、インターネットを次世代のより高速で高品質な技術へ発展させてゆく基礎となるものであり、今回の招へい研究の課題にも沿うものです。
 引き続き、次世代インターネットへの課題という本論に入る前に、7つの「どうしますか?」という問いかけを村井先生は提起しました。その7つとは、
(1)置いてきぼりはつくりません。
(2)日本語だけではいけません。
(3)安くないと使えません。
(4)難しいと使えません。
(5)危ないと使えません。
(6)世界をリードできません。
(7)日本は沈没するかもしれません。
 この7つの問いかけが、今回の講演の主題といえるでしょう。各項目について詳しくは紹介できませんが、先生の次世代インターネット技術へかける熱情が、この一つ一つの問題提起への回答ぶりから感じることができました。
 村井先生の講演には、インターネット技術の最新のトピックテーマが、ふんだんに盛り込まれており、内容的には高度なものでしたが、村井先生の話術やパソコンプレゼンテーションのうまさで最後まで飽きさせないものでした。我が国のインターネット研究開発にとっては激動であったこの1年間は、郵政省や当所での次世代インターネット研究への取り組みにとっても、画期的な1年でありました。郵政省のギガビットネットワークの整備計画などで、村井先生が長年のインターネット研究の成果を生かした重要な貢献をされたこと等は、当初予定した以上の招へい研究成果が生まれてきていることが、講演から分かりました。
 講演の締めくくりでは、インターネットという血管で覆われた地球がイメージされたプレゼンテーション画面に、米国と欧州の場所にハート形の心臓が見えるものでした。「現在のインターネットの血流を送り出す心臓は米国と欧州にしかない。このまま日本がインターネットの毛細血管であってはならない。日本にインターネット血流のため心臓をおくという仕事が、まさに郵政省の、通信総合研究所の任務だと思います。」と話をまとめられました。これは当所の情報通信の研究機関としてのビジョン・任務について明確に問いかけられたものだといえましょう。
 激務のなか、1年間にわたり当所の次世代インターネットの研究計画の立ち上げに多大な貢献をしていただいた村井純先生のご労苦に心よりお礼を申し上げる次第です。なお、平成10年11月1日からは客員研究官として引き続きご指導いただいております。また、この講演の内容は小冊子にまとめる予定です。
(通信システム部長)


澤田 史武

 11月19日(木)本所大会議室において、第95回研究発表会が開催されました。今回は、“光・電波による環境計測特集”と題して午後半日を使って全部で6件の発表がありました。この前日には、CRL創立10周年記念講演会が都内で開催されており、研究発表会にどれだけの人が来てくれるか不安でした。結果は、110名と決して多い数ではありませんが、講演の入れ替わり時でもほとんど聴講者の移動が無く、来た人にとって満足度は高かったものと確信しています。このことはアンケート結果にも現れていますし、またアンケートの回収率の高さからもうかがえます。 このアンケートに書かれた意見の中で多かったものをいくつか紹介したいと思います。1つは、“書画がたいへんきれいでわかりやすかった”ということと、もう一つは“予稿集が立派になった”ということです。
質疑応答風景
書画は今回初めて全員パソコンによる電子プレゼンテーションというスタイルを採りました。これを使えば単に書画を表示するだけでなく、動画にすることや文字表示効果も得られより聴講者にとってわかりやすく説明するのに役立ったと思います。 予稿集については、従来からのスタイルを一新しました。まずサイズをB5からA4に変更し、オールカラーページとしました。この原稿を読んでいるころには既に皆様のお手元に届いていると思います。いろいろ手前味噌ばかり書きましたが、“照明が暗くて予稿集が読めない”というお叱りもうけました。とにかく大きなミスもなく無事終わることが出来てほっとしています。
 最後に、御来聴下さった皆様、忙しい中原稿締切に追われながらも御協力頂いた講演者の方々、裏方スタッフの皆様に感謝します。
(企画部企画課 成果管理係長)

 


古濱所長の説明を聞かれる
佐藤政務次官
 去る11月9日、佐藤剛男郵政政務次官が視察のために来所されました。当日は、当所幹部引見に続き、概要説明を受けられ、その後、短時間ではありましたが、国際ネットワーク実験計画、手話対話支援システム、熱帯降雨観測衛星(TRMM)計画、標準時刻、首都圏地殻変動観測計画(KSP)を視察いただきました。
 視察先では古濱所長の説明に熱心に耳を傾けられ、当所の研究業務に深いご理解をいただいたものと思われます。中でも、遠隔医療、遠隔教育等への応用も期待される国際ネットワーク実験計画に強い関心をもたれたようでした。

今後も郵政大臣をはじめ本省等関係者に当所を視察いただき、当所の研究業務に直接触れていただく機会を設けていただければと考えます。最後に、ご協力いただいた関係部署に感謝いたします。

大川裕行(総務部庶務課 庶務係長)
記帳される佐藤政務次官

 

 



消火器訓練風景
 事務局では、前日から天候が気になっていたところですが、抜けるような青空が広がり絶好の訓練日和となりました。国分寺消防署の方々との打合せでは、相手方は慣れたものでも事務局側では意味不明な点など多々ありましたが、何とか当日を迎える事ができました。
 訓練内容もあらかじめお願いしたものは、消防署の方々にとってそれはもう慣れたもので、参加者に飽きさせないおしゃべりを披露してくれました。(訓練よりこちらのほうが面白かった?)
 まず、最初は避難訓練でした。避難場所は構内3個所にちらばっており2個所は順調に集合しましたが、残り1個所が遅れてやってきたため、10分も遅れがでました。次に5号館の屋上からのはしご車訓練では、あらかじめ救助をしてもらう方々を指定していましたが、現場に時間どおり着いていなかったため、さらに20分遅れとなりました。(これで計30分の遅れです。)
 さらに、水消火器という訓練専用の消火器を使用しての訓練では10本用意されていましたが事務局であらかじめ指名していたのは8名分(あれ、8本と聞いていたのに?)、でも時間は予定どおり、ほっと一安心です。
 屋外メニューの終了後は、4号館の大会議室に集合してもらいました。室内メニューは救急応急訓練(応急看護)と講演会・ビデオ上映とあるのですが、30分も押されていてさあどうしよう。結局救急応急訓練が対象となり、参加者の体験訓練は泣く泣く中止、講師によるマネキンを使ったプレゼンテーションのみになってしまい、事務局として次回はたっぷりと時間をかけてやりますと、約束するしかありませんでした。(これで20分短縮、あと10分)
はしご車訓練風景
 講演会は、専門消防官による講評で、今回はまあまあの評価を頂きました。
 最後に防災ビデオですが、どれにするか迷って選んだものといわれるだけあって、それは迫力ある阪神淡路大震災の記録映像でした。開設6年目の関西先端研究センターは震源地は離れていたものの若干の被害を受けています。それでも当時のセンター職員の方々は、積極的にボランティア活動を行なっており、苦労が忍ばれました。(時間どおり)
 これで解散となり計10分超過、これなら次に予定のある方々に申し訳がたったかと思われます。消防署の訓練の目玉は「はしご車の救出訓練」と「救急応急訓練」だそうです。いずれも人命に関する事柄であるため最重要課題として取り組んでいるそうです。
 次回乞うご期待。
 本来、避難訓練から始まる訓練なら9月1日の防災の日に行うべきなのですが、火災予防週間の11月11日になってしまったことをお詫び申し上げます。
 以上、反省ばかりですが、裏方の事務局員の方々どうもありがとうございました。

平川 久夫(総務部会計課長)