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Joint UWBST&IWUWBS 2004開催報告

滝沢賢一 (たきざわ けんいち) - 無線通信部門 横須賀無線通信研究センター
UWB結集型特別グループ 研究員

2004年5月18日(火)から21日(金)まで、超広帯域(Ultra Wideband: UWB)無線通信技術に関する国際会議 Joint UWBST&IWUWBS 2004(2004 International Workshop on Ultra Wideband Systems Joint with Conference on Ultra Wideband Systems and Technologies)がグランヴィアホテル京都で開催されました。UWB無線通信技術に関する 国際会議は、昨年まではIEEE MTTS主催のUWBSTとIEEE ComSoc主催のIWUWBSがそれぞれに開催されていました。 しかし、より技術水準の高い国際会議にするために、当機構の仲介によってJoint UWBST & IWUWBS 2004として 合同開催されることになりました。

初日はウェルカムレセプション、二日目以降は開会式を皮切りに技術セッションおよび展示が行われました。開会式では、 当機構の長尾理事長、大森執行役、河野UWB結集型特別グループリーダーによる講演のほか、南カリフォルニア大学 Robert A. Scholtz博士による基調講演が行われました。技術セッションでは、方式・伝搬・装置化・既存システムとの 共存問題など、多岐にわたるトピックにおいて活発な議論が繰り広げられました。展示には8社が参加し、UWB トランシーバ用CMOS MMIC、アンテナ・バンドパスフィルタなどUWB用デバイス、UWBテストベッド、UWB信号発生器・測定器、 UWB方式評価用シミュレーションソフト、準ミリ波UWBレーダなど、多くの出展がありました。あわせてパネルセッションや テクニカルツアーも開催され、とても中身の充実した会議になりました。

この国際会議は、主催として当機構、横須賀リサーチパーク、横浜国立大学COEプログラム、技術共催としてIEEE ComSoc、 IEEE MTTS、電子情報通信学会、IEEE APS Japan Chapter、PULSERS(欧州におけるUWB研究団体)、韓国・電子通信研究院 (ETRI)、NICT UWBコンソーシアム、後援として総務省およびマルチメディア移動アクセス推進協議会(MMAC)によって 開催されました。参加登録者は17カ国から計236人(うち99人が海外)、発表論文数も86件(うち招待論文4件)にのぼり、 UWB無線通信技術への注目の高さがうかがえました。次回は2005年9月スイス・ジュネーブで開催される予定です。