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科学技術講演会開催報告

草階 誠(くさかい まこと) - 総務部 研究環境整備室 科学技術情報グループ グループリーダー

4月23日(土)NICT小金井本部で「2005科学技術講演会」を開催しました。毎年4月18日(発明の日)を含む一週間は、 科学技術に関して広く一般の皆様の関心と理解を深め、わが国の科学技術の振興をはかるという趣旨で「科学技術週間」と されています。NICTではその趣旨から、特に近隣の方々に対して日頃の研究成果等をわかりやすく紹介するため、また近年、 青少年の「理科離れ」も指摘されていることから、より多くの子供達に科学技術に親しんでもらうため、毎年この時期に 科学技術講演会を開催してきました。

当日は初夏を感じさせる爽やかな天気に恵まれ、常設展示室や、併設の展示会場は開演前に訪れた沢山の参加者で賑いました。 開演アナウンスが流れたころには、講演会場は満員となり、会場外のスクリーンでの聴講者も出ました。講演会は中田理事の 開会挨拶で始まりました。NICTで行われている情報通信の研究について、身近な携帯電話やインターネット、衛星放送など、 わかりやすい例をあげ、今回のテーマでもある宇宙とのかかわりについて紹介しました。

開会挨拶の後は、NICT無線通信部門 進衛星技術実証グループの木村真一リーダーによる「宇宙船と人工衛星を守れ!!  宇宙で活躍するロボットのお話」という講演が行われました。沢山の動画やスライド写真を使いながら、不要になった衛星を 回収したり、故障した衛星を修理する宇宙ロボットの話をされました。また、質疑応答では「国際宇宙ステーションの ソーラーパネルの総面積は?」、「宇宙にある人工衛星の総数は?」など専門家顔負けの質問や、宇宙のゴミ問題では 「壊れた衛星は20km上の軌道に捨てた後はどうなるの?」など、するどい質問も飛び、子供達の宇宙への関心の高さが伺えました。

2つ目の講演は、日本モデルロケット協会会長山田誠氏による「君の手で、目指せ宇宙へ」でした。参加した子供たちを 「宇宙飛行士候補生」と呼び、子供たちとコミュニケーションをとりながらロケットの理論や宇宙への夢について話され、 午後のプログラムに期待をつなげる内容でした。

昼食を挟んで、2つの会場に分かれてモデルロケット作り工作教室が行われました。小さなお子さんの参加が多かったため、 予定よりも多くの時間を要してしまいましたが、全員完成したところで、いよいよ最後のプログラム、それぞれが手作りした モデルロケット打上げ競技会です。「3、2、1、点火」の合図で発射ボタンを押す瞬間は、みんな真剣そのものでした。 今回のイベントを通じて科学技術への親しみを感じてもらえたことと思います。

最後になりましたが、ご来場いただいた皆様、開催にあたりご協力をいただきました方々にこの場をお借りしてお 礼を申し上げます。