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リポート3 NICTにおける国際貢献(技術研修プログラム)の紹介
報告

 NICTにおける国際貢献(技術研修プログラム)の紹介 研究推進部門 国際推進グループ 主任研究員 田中 健二(たなか けんじ)

 NICT国際推進グループでは、JICA(国際協力機構)やAPT(アジア太平洋電気通信共同体)を通じて来日する諸外国の関係者(諸外国の情報通信に関係する所管庁及び関係機関のスタッフや技術者等)を対象とした国際貢献(技術研修)プログラムを推進しています。その研修テーマは、日本標準時や無線機器の型式検定などの定常業務、最先端の光伝送装置や多様化する無線方式、言語処理、大規模災害発生時の通信システムなど、NICTで取り組んでいる基礎から応用までの様々な研究や事例について紹介を行い、参加者の知識の向上や技術の普及に寄与するとともに、NICTのPR活動も積極的に行っています。
 研修は、NICTへの来訪時間が半日程度という、短期滞在のものがほとんどですが、中には1週間という長期の研修期間を設定し、NICTが取り組んでいる様々な最先端の技術開発の動向を紹介するプログラムもあります。
 NICTの国際貢献を目的とした技術研修プログラムは、既に10年以上の歴史を持っています。前身である通信総合研究所(CRL)は、1996年7月に台北で開催された第14回APEC-TEL会合(アジア太平洋経済協力会議-電気通信作業部会会合)において、アジア・太平洋地域における情報通信基盤(APII:Asia Pacific Information Infrastructure)の整備を進めるため国際共同研究の拠点とするAPIIテクノロジーセンター構想を提案し、翌年2月神戸市にAPIIテクノロジーセンターを開設しました。それ以来、同センターにおいて1997年2月から2006年2月までの間に、1週間のAPT技術研修プログラムを17回開催し、154名の研修生を受け入れてきました。
 2006年2月のAPT研修では、オランダからのハイビジョン生中継も交えて、最新の研究プロジェクト、アジアブロードバンド計画やIPアドレスの管理などの施策を紹介するほか、参加者間で各国におけるIT関連の現状報告や討議を行いました。この時の様子は、半年に1度開催されるAPEC-TEL会合において、APIIテクノロジーセンターの活動の成果の一つとして紹介されました。
 今年度も2007年2月5日からの1週間、同技術研修プログラムの開催が予定されています。今回は十数か国から約20名の研修生を受け入れる予定です。世界各地から様々な方が参加するため、食生活や文化の違いなどから対応には苦労が生じますが、それ以上に研修や交流を通じて得られるものはNICTにとって貴重なものですので、こうした国際貢献活動を今後も継続していく所存です。
2006年2月 APT研修
2006年2月 APT研修
2006年2月 研修生と関係者
2006年2月 研修生と関係者


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