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情報通信研究機構の成果を結集した「NICTスーパーイベント 2009」を開催
情報通信の未来─情報通信研究機構(NICT)が語る、これからのビジョン─
セミナー実施報告
展示内容紹介
人へ、地球へ、未来へ。─NICTの最新の研究成果を展示
ITU 世界テレコム 2009
産学官ビジネスフェア2009に出展します
第3回ユニバーサルコミュニケーション国際シンポジウムを開催します
NICTスーパーイベント特集

情報通信研究機構の成果を結集した「NICTスーパーイベント 2009」を開催

産学官連携の出展やシンポジウムなど多彩なプログラムでICTの今と未来を共有

アジア最大級の最先端IT・エレクトロニクスの総合展「CEATEC JAPAN 2009」(10月6日(火)〜10月10日(土):幕張メッセ)において、「NICTスーパーイベント 2009」を開催しました。「人へ、地球へ、未来へ。ICTの最新研究。」と題して、最新研究成果の展示やシンポジウム、セミナーと、多彩なプログラムを用意して来場者をお迎えしました。

4つのゾーンを核にした成果展示

今回の「NICTスーパーイベント」は、展示ブースを大きく4つのゾーンに分け、見やすくわかりやすい展示を目指しました。受付を囲むように「新世代ネットワークゾーン」、「安心・安全のためのICTゾーン」、「ユニバーサルコミュニケーションゾーン」、そして「産学官連携ゾーン」を配置しました。

より便利・快適に

「新世代ネットワークゾーン」では、ネットワークが抱える課題を既存の技術にとらわれない発想で根本から解決する研究開発や、バイオICTの一環として、脳機能に学び未来の情報通信に活かす脳情報通信の研究を紹介しました。例えば、15年先のまだ見ぬ理想のネットワークである「新世代ネットワーク」を実現するための研究開発戦略。これからの高速・大容量データ通信を支える光通信技術。いつでもどこでも快適で頼れるサービスを提供するための、モバイルとセンサが連携するネットワーク技術や最適な無線通信環境を自動的に選択するコグニティブ無線システムなどを紹介。また、新世代ネットワークに向けて、実証実験を行いながら新しい技術開発を行うことができるテストベッドとして、「JGN2plus」を紹介しました。

より安心・安全に

「安心・安全のためのICTゾーン」では、情報通信環境の安心・安全を守るセキュリティ技術や電磁環境の計測技術、可視化技術の研究開発、災害や非常時の被害を最小限にすることを目指すICTを紹介しました。例えば、ネットワーク上で、インシデント(セキュリティ事故)の原因になるウイルスなどを解析し、迅速で適切なインシデント対策を導き出すインシデント分析センター(nicter)。災害時に役立つ様々な「サバイバルケータイ」。電磁環境を理解し、良くするための電磁波計測技術やテラヘルツカメラなど、これからの情報通信に欠かせない技術を紹介しました。

より楽しく・創造的に

「ユニバーサルコミュニケーションゾーン」では、言語・文化・距離などの壁を越えて、誰もが自由にコミュニケーションするための研究や、より人間中心のコミュニケーション環境を目指す研究を紹介しました。例えば、NICTが進める音声・言語処理技術の世界的研究開発拠点となる「MASTARプロジェクト」からは、携帯型音声対話システムや言語基盤技術、多言語翻訳技術を紹介。さらに、「大画面裸眼立体映像提示システム」や「多感覚インタラクションシステム」など、ユーザに臨場感あふれる映像や音響、感覚を提供する最先端技術を、体験型の展示により数多く紹介しました。

より強く・産学官の連携

「産学官連携ゾーン」は、NICTが企業や大学などと連携することで生まれた成果を紹介するエリア。NICTではわが国の総合的な研究開発力強化のため、様々な連携・支援制度を設けています。この中から民間基盤技術研究促進制度の成果事例や、情報通信ベンチャーへの助成事例などを多数展示しました。また、NICTから技術移転可能な特許・ノウハウの概要紹介も行いました。

情報通信の未来を語り、今とつなぐ、シンポジウムやセミナー

 「NICTスーパーイベント」では、NICTが情報通信の未来を語るシンポジウムも大きな柱の1つになっています。開催2日目の10月7日(水)に、幕張メッセ国際会議場において開催したシンポジウムでは、5人の講師により、未来を展望した講演を行いました(3〜4ページ参照)。
 また、スーパーイベントのもう1つの柱であるセミナーは、CEATEC出展者セミナーとして3つのプログラムを用意していましたが、8日のあいにくの台風の影響により、10月9日(金)の2つのプログラムのみの開催となりました。会場はNICTの展示ブースがある展示ホール5のCEATEC出展者セミナー会場。ユニバーサルコミュニケーションゾーンでの体験型の展示と対応した、ユニバーサルコミュニケーションを支える基盤技術の研究成果発表と、技術移転可能なシーズ紹介などをテーマに実施しました(5ページ参照)。


スーパーイベント 2009を終えて

5日間のCEATEC開催期間中の来場者数は約15万人で、そのうちNICTの展示ブースへの来場者は推定で4万4千人でした。CEATEC来場者の30%ほどが、NICTブースに足を運んでいただけたことになります。来場者のアンケートの結果からは、CEATEC会場でNICTのブースを見つけて入って来られた方が多いという傾向が見られました。CEATECという大規模な展示会に出展することで、NICTの存在をアピールすることができたと思います。
 CEATEC全体の傾向として、今年は3D映像技術に注目が集まり、NICTブースでも裸眼立体映像提示システムに連日長蛇の列ができていました。ユニバーサルコミュニケーションゾーンの展示は、視覚などに訴える内容が多く、人目を引き易いため人気が集中することは予想されていましたが、来場者のアンケートからは、新世代ネットワークゾーンへの関心も高かったことがうかがえました。
 展示だけでなく、シンポジウムもセミナーも会場がほぼ満席になる盛況ぶりで、NICTの活動への関心の高さを改めて感じる5日間となりました。来年はNICTスーパーイベント2010を開催する予定です。今回、この誌面でしかご覧いただけなかった皆さまも、来年は是非ご来場いただければ幸いです。



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