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新世代ネットワーク推進フォーラム(http://forum.nwgn.jp/)は、新世代ネットワークの実現に向けた取り組みを推進するためのオールジャパン体制として2007年11月に設立された団体です。会長は齊藤忠夫東京大学名誉教授で、会員数は個人および法人等合わせて253(2009年4月)と非常に高い関心を集めています。現在は4つのワーキンググループ(WG)で検討が進められており、その他に学識経験者等から国際連携に関する助言をいただく新世代ネットワーク推進委員会があります。NICTは総務省と共に本フォーラムの庶務を務め、その運営を支援しています。また、研究開発戦略WGでNICTの新世代ネットワーク研究開発戦略本部での検討結果を提案するなど、その内容についても積極的に協力しています。

本フォーラムの活動も3年目に入り、少しずつ成果が出始めています。まず、研究開発戦略WGでは4つのサブワーキンググループを作ってNICT提案の技術戦略を基に5つのターゲットを実現するための重点技術の洗い出しを行っています。アセスメントWGでは最初に取り組んだ3分野(健康・医療・福祉、ネットワークロボット、ライフスタイル)の検討をまとめると同時に、次に取り組むべき分野の選定に関して議論しています。テストベッドネットワーク推進WGではNICT大手町ネットワーク研究統括センターが推進するテストベッド(JGN2plus)の利用促進を図ると共に、新世代ネットワークに向けた、テストベッドにつながる要素技術の研究開発とテストベッドが果たす役割について検討を進めています。企画推進WGでは、フォーラムのWebサイト充実と並行して、今後の方向性について国内外の関係者へのヒアリングを進めています。推進委員会では、NICTがEUと共催した第2回日EUシンポジウムとNSF(全米科学財団)と共催した第2回日米ワークショップ、および日本が開催に尽力した国際学術会議FutureNetⅡについての報告と共に、ITU-Tに設置された将来ネットワークに関するフォーカスグループの動向について議論されることになります。

昨年11月には研究開発戦略WGとアセスメントWGの合同で初の試みとして、お互いの成果の共有を目的に、またフォーラム会員以外への発信も兼ねて、シンポジウムを企画しました。シンポジウムは11月11日に三田共用会議所で開催され、それぞれのWGの検討状況のほか、齊藤会長による現状の整理と将来に向けた課題に関する講演やクラウドに関するゲスト講演もあり、当日は雨にもかかわらず150名以上が集まる盛況でした。

今後は、これらの成果が形をとるにつれ、さらに幅広い方々から意見が寄せられ、より一層活発な議論が巻き起こることが期待されます。

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