情報通信セキュリティ研究センターにおけるセキュリティ対策技術の最新の研究開発動向を紹介するとともに、情報通信セキュリティに関する研究開発の促進を図ることを目的として、2月12日（金）、コクヨホール（東京都）において、NICT主催、総務省、情報セキュリティ政策会議及び関連学会の後援により、シンポジウムを開催しました。

本シンポジウムでは、今後の情報通信ネットワークの発展を担うクラウドコンピューティングに注目し、情報通信セキュリティ研究センターの4つの研究グループ（インシデント対策、トレーサブルネットワーク、セキュリティ基盤、防災・減災基盤技術）における異なる切り口から、クラウドコンピューティングとセキュリティの関わりについて、各分野の専門家及び当研究センターの研究者による講演とパネルディスカッションを行いました。通信、製造、サービスといった分野の関連企業を中心に約200名が参加し、多数の質問や意見が出るなど、非常に活発な議論が行われ、大変盛況でした。

総務省をはじめとして各府省と連携して運営を行っているCRYPTREC（電子政府推奨暗号の安全性の評価・監視、暗号技術の適切な実装法・運用法等の調査・検討を行うプロジェクト）では、2013年度に予定している電子政府推奨暗号リストの改訂に向け、昨年度新たな暗号の公募を実施し、その結果6件の応募がありました。応募者からの応募技術の説明のため、3月2日（火）、3日（水）コクヨホールにおいて、NICT及び情報処理推進機構（IPA）の主催、総務省及び経済産業省の共催により、シンポジウムを開催しました。

本シンポジウムでは、応募暗号説明会のほか、昨年度のCRYPTREC活動の概要とこれからの活動について、暗号研究の普及と将来に関する講演、暗号技術の実装及び公開鍵暗号技術の最新動向に関するパネルディスカッションも行われました。関連企業、大学、官庁、公的機関などから約230名が参加し、非常に盛況なシンポジウムとなりました。