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科学技術アドバイザー特別授業実施報告 「宇宙と地上を結ぶ光通信」

NICTは、教育機関との研究交流の促進と教育・研究の一層の充実を図り、学術・科学技術の発展に寄与しています。NICT本部のある小金井市には、平成22年度に開校した東京都立多摩科学技術高等学校(役山 孝志 校長)があり、科学技術や理科に関心のある生徒が多く集まっています。同校には、最先端研究に関わる大学・研究機関・企業等による支援を受ける「科学技術アドバイザー」の制度があり、NICTも近隣にある研究機関として協力しています。

この一環として、7月13日(火)に同校において科学技術アドバイザーによる特別授業が行なわれた際に、新世代ワイヤレス研究センター 宇宙通信ネットワークグループの高山佳久主任研究員が、高校1年生向けに講義を行いました。このような科学技術アドバイザー授業は年間2回計画されており、各アドバイザーはそのうち1回の授業を担当します。

高山主任研究員による授業は、NICTが学校から徒歩圏内にあることから始まり、NICTの概要を説明したあとで、衛星と宇宙の通信の話に入りました。

「光通信というのは、レーザー光線を使った通信です。日本の技術で、世界初の地上局と衛星間の光通信、双方向衛星間光通信に成功した光衛星間通信実験衛星「きらり」(OICETS)という衛星の話をします。」連続90分の授業でしたが、研究者による本格的な授業に、生徒たちはメモを取りながら熱心に聞いていました。

講義の後は、「衛星の操作はどうやってやるのですか?」「レーザーの波長はどれくらいですか?」などの具体的な質問が投げかけられ、チャイムが鳴っても質問は終わらないほどでした。科学分野での活躍を夢見る高校生たちに新しい視野を与えられたのではないかと思います。

講義する高山 佳久 主任研究員光通信の話に聞き入る生徒たち
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