ブックタイトル情報通信研究機構年報

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概要

情報通信研究機構年報

96■概要テストベッド連携企画室においては、IoT技術など最先端のICT技術に関する実証を支援するため、「NICT総合テストベッド」の構築・運用を行っている。「NICT総合テストベッド」は、NICT内の4 種類のテストベッドを自由に組み合わせた利用を可能とすることで、様々なIoT実証ニーズにこたえることをコンセプトとして構築したものである。また、NICT内外における実証を更に推進させるため、事務局窓口の一元化、契約手続きの簡素化、周知広報活動の実施など、テストベッド利活用促進策を積極的に展開した。これらの結果、平成28年度においては、102件の実証実験が開始され、多くのIoT実証プロジェクトや社会実証プロジェクトに活用された。■平成28年度の成果1 .「NICT総合テストベッド」の構築テストベッド連携企画室においては、超高速研究開発ネットワーク(JGN)、広域SDNテストベッド(RISE)、大規模エミュレーション基盤(StarBED)、大規模センサー・クラウド基盤(JOSE)の4 種類のテストベッドを統合し、「NICT総合テストベッド」としてサービスを展開することにより、エミュレーションから実基盤まで、様々なIoT実証実験に対応可能なテストベッドを構築し、運営している。また、テストベッド研究開発運用室と連携し、各テストベッドにおける要素技術の開発・検証を進めるとともに、開発された技術のテストベッドへの搭載、利用者への提供を順次進めている。JGN(図1 参照)については、高度なネットワーク技術に関する実証を可能とする基盤として、最大100Gbpsの広帯域回線、仮想マシン・ストレージ、光テストベッド等のサービスを提供している。平成28年度は、全国各地のアクセスポイントの整理・集約を実施するとともに、SINET5との相互接続点を2 地点から5 地点に増加することにより、全国各地の大学からアクセスしやすいネットワーク構成に再構築した。あわせて、SINET経由の利用申請手続きを整備することにより、SINETとの連携強化を図った。StarBED(図2 参照)については、従来のネットワーク技術のエミュレーションによる実証だけでなく、IoT技術についても大規模実証が可能となるよう開発が進められている。平成28年度においては、IoTデバイス向けソフトウェアや物理量場(温度、湿度等)のエミュレーション環境への導入や、マルチエージェントシミュレーテストベッド連携企画室室長(兼務)  水落 祐二 ほか12名3.11.2.1NICT総合テストベッドの構築による技術実証・社会実証の推進図1 超高速研究開発ネットワーク(JGN)SINET5SINET5SINET5SINET5SINET5