ブックタイトル情報通信研究機構年報

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概要

情報通信研究機構年報

1253  ●オープンイノベーション推進本部3.11.6 セキュリティ人材育成研究センターまでの間、東京で計9 回開催し、当初予定(90組織以上、270人以上)を上回る205組織から420人が受講した(図3 )。若手向け人材育成事業SセックハックサンロクゴecHack365の企画・準備■概要未来のサイバーセキュリティ研究者・起業家の創出に向けて、NICTの持つサイバーセキュリティの研究資産を活用し、若年層のICT人材を対象に1 年をかけて、実際のサイバー攻撃関連データに基づいたセキュリティ技術の研究開発を本格的に指導するプログラムを平成29年度に開始することを目標に、その準備事業を実施する(表1 )。1 .事業の特徴(1) 25歳以下の学生、若手社会人を対象とした早期人材育成(2) 1 年という長期間の取組により教育効果を増大(3) アイディアソン、ハッカソン、遠隔開発、演習の組合せによる総合的能力開発(4) NICTが有する最先端の研究開発のノウハウ、研究資産(攻撃データ等)の利活用(5)必要経費:約50万円(学生は無料)2 .事業内容(1) アイディアソン、ハッカソンイベントを、開催地を変えて複数回実施し、継続的な開発指導を実施(表1 、図4 )(2) 上記イベントに加えて、NICTが開発した遠隔開発環境“NONSTOP”により、受講者はライフスタイルに合わせて自宅等から遠隔で研究開発を継続(図5 )(3) 全国の一流研究者・技術者等との交流、先端企業の見学による社会体験等により発想力を強化3 .期待される成果(1) 豊かなセキュリティ知識、開発力、発想力を有する研究者、開発者の輩出(2) 成績優秀な学生受講者を修了後にNICTにて研修生として指導(3) 見学者の受け入れにより、企業関係者との交流の場を設定(4) 有望なアイディア・研究成果があればNICTの研究開発への応用も期待■平成28年度の成果平成29年度に開始する新たな若手向け人材育成事業SecHack365の立ち上げのため、事業企画からカリキュラム整備、システム環境構築、事務局立ち上げ、SecHack365実施協議会の組織化に取り組んだ。SecHack365は、国内の既存人材育成事業の徹底的な調査を踏まえて設計されており、「25歳以下の若者向け」、「1 年間にわたるプログラム」、「反復的ハッカソンイベント」、「ものづくりを指導」といった点で、他の事業と一線を画す特徴を有している。さらに、平成28年度 総務省補正予算(「サイバーセキュリティの強化」)を受けて、北陸StarBED技術センターに本事業に向けた計算機環境の整備を推進した(平成29年10月完成予定)。SecHack365を企画からカリキュラム整備、システム環境構築まで、一連の事業準備をセキュリティ人材育成センターの立ち上げ初年度に実現した。図4 アイディアソン、ハッカソンの内容ハッカソンのテーマ例? 攻撃検知? 自動防御? 自動解析? etc.,表1 平成29年度年間プログラム開催回日 程場 所企画内容5月回5/19・20 NICT小金井説明会6月回6/10・11 東京アイディアソン8月回8/23-25 福岡ハッカソン10月回10/14・15 北海道ハッカソン12月回12/23・24 大阪ハッカソン2月回2/24・25 (調整中) コンテスト演習3月回3/24 NICT小金井最終報告会図5 遠隔開発環境“NONSTOP”NICT が開発したセキュリティ向けクラウド型開発環境。サイバー攻撃に関する実データ・解析ツールが充実しており、受講者が自宅等から接続することで、先端的な研究開発を実施。