ブックタイトル情報通信研究機構年報

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概要

情報通信研究機構年報

258発を行う。イ 脳計測技術脳情報通信研究の推進に不可欠な脳計測技術の高度化のため、超高磁場MRI(Magnetic Resonance Imaging:核磁気共鳴画像法)、MEG(Magnetoencephalography:脳磁図)を用いた計測の時空間分解能の向上に取り組み、脳機能単位といわれるカラム構造の識別等を可能とする世界最高水準の脳機能計測技術及び新しい計測法の研究開発を行う。また、実生活で利用可能な軽量小型の計測装置等の研究開発を行う。ウ 脳情報統合分析技術多様な計測システムから得られた脳計測データを統合・共有・分析し、単独機器による計測データだけでは実施できない統合的な脳情報データ解析を実現するために、計測データを蓄積してデータベースを構築するとともに、ビッグデータ解析法等を用いた統合的・多角的なデータ分析を行う情報処理技術の研究開発を進める。また、得られた成果を活かして分析作業の効率化に資する情報処理環境の構築を目指す。エ 脳情報通信連携拠点機能社会展開を目指した研究開発成果の最大化のために、脳情報通信技術を中心とした産学官の幅広いネットワークの形成・拡充に取り組む。大学等の学術機関との連携を強化するために、大学からの学生等の受入れ、共同研究を推進する。また、標準化活動を含めた産業界との連携についても、共同研究や研究員の受入れ等による知的・人的交流を通して積極的に行う。さらに、協議会の開催等を通じて研究推進に必要な情報の収集・蓄積・交換や人材交流の活性化を図り、脳情報通信技術を中心とした産学官融合研究拠点としての機能を果たす。1 - 4 .サイバーセキュリティ分野サイバー攻撃の急増と被害の深刻化によりサイバーセキュリティ技術の高度化が不可欠となっていることから、サイバーセキュリティ技術、セキュリティ検証プラットフォーム構築活用技術及び暗号技術の各研究開発に取り組む。これにより、誰もが情報通信ネットワークをセキュリティ技術の存在を意識せずに安心・安全に利用できる社会の実現を目指す。さらに、サイバーセキュリティ分野での機構に対する社会的要請に応えるため、研究開発体制の強化に向けて必要な措置を講ずる。? サイバーセキュリティ技術巧妙かつ複雑化したサイバー攻撃や今後本格普及するIoT等への未知の脅威に対応するためのアドバンスト・サイバーセキュリティ技術の研究開発を行う。また、無差別型攻撃や標的型攻撃等多様化したサイバー攻撃の情報を大量に集約・分析しサイバー攻撃対策の自動化を目指すサイバーセキュリティ・ユニバーサル・リポジトリ技術の研究開発を行う。さらに、研究開発成果を機構自らのサイバー攻撃分析能力の強化のために適用することにより、研究開発における技術検証を行い研究開発成果の速やかな普及を目指す。ア アドバンスト・サイバーセキュリティ技術政府機関、地方公共団体、学術機関、企業、重要インフラ等におけるサイバー攻撃対処能力の向上を目指し、より能動的・網羅的なサイバー攻撃観測技術、機械学習等を応用した通信及びマルウェア等の分析支援技術の高度化、複数情報源を横断解析するマルチモーダル分析技術、可視化駆動によるセキュリティ・オペレーション技術、IoT機器向けセキュリティ技術等の研究開発を行う。イ サイバーセキュリティ・ユニバーサル・リポジトリ技術サイバーセキュリティ研究及びセキュリティ・オペレーションの遂行に不可欠な各種通信、マルウェア、脆弱性情報、イベント情報、インシデント情報等のサイバーセキュリティ関連情報を大規模集約し、安全かつ利便性の高いリモート情報共有を可能とするサイバーセキュリティ・ユニバーサル・リポジトリ「CURE(Cybersecurity UniversalRepository)」を構築するとともに、CUREに基づく自動対策技術を確立する。また、CUREを用いたセミオープン研究基盤を構築し、セキュリティ人材育成に貢献する。? セキュリティ検証プラットフォーム構築活用技術サイバーセキュリティ技術の研究開発を効率的に行うために、サイバー攻撃の安全な環境下での再現や新たな防御技術の検証等を実施可能なセキュリティに特化した検証プラットフォームの構築・活用を目指す模擬環境・模擬情報活用技術及びセキュリティ・テストベッド技術の研究開発を行う。ア 模擬環境・模擬情報活用技術政府機関、地方公共団体、学術機関、企業、重要インフラ等におけるサイバー攻撃対処能力の向上を目指し、模擬