ブックタイトル情報通信研究機構年報

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概要

情報通信研究機構年報

260技術を実現するための基礎技術として、光量子制御技術、量子インターフェース技術、量子計測標準技術等の研究開発を行う。光量子制御回路の高度化・小型化基盤技術及び量子計測標準による精密光周波数生成・評価技術を確立するとともに、量子インターフェースの原理実証を行う。? 新規ICTデバイス技術革新的なICTデバイス技術により、ICT分野に留まらず幅広い分野に大きな変革をもたらすため、酸化物半導体や深紫外光等を利用した全く新しいICTデバイスの研究開発を進めるとともに、研究開発成果の普及や社会実装に向けた取組を行う。ア 酸化物半導体電子デバイス地球上の更に幅広い場所で快適にICTを活用できる社会や、電力のこれまで以上の効率的制御による省エネルギー社会の実現を目指し、酸化物を中心とする新半導体材料の開拓に積極的に取り組み、その優れた材料特性を活かした新機能先端的電子デバイス(トランジスタ、ダイオード)を実現する。酸化ガリウムを利用した高効率パワーデバイス、高周波デバイス、高温・放射線下等の極限環境におけるICTデバイス等の基盤技術の研究開発を行うとともに、民間企業に研究開発成果の移転を図るなど実用化を目指す。イ 深紫外光ICTデバイス従来の可視・赤外半導体技術では達成できない機能を備え、情報通信から殺菌、工業、安全衛生、環境、医療分野に至るまで、幅広い生活・社会インフラに画期的な技術革新をもたらす深紫外光ICTデバイスの実現に必要な基盤技術の研究開発を行う。さらに、従来に無い水銀フリー・低環境負荷かつ高効率・高出力な深紫外小型固体光源を実現するための技術や、その社会実装に必要な技術の研究開発を行う。? フロンティアICT領域技術将来の情報通信システムにおいて想定される通信速度やデータ容量、消費電力の爆発的増大等の課題の抜本的な解決に向け、新規材料やその作製手法の研究開発及び高度な計測技術等の研究開発を行うことによって、革新的デバイスや最先端計測技術等の実現を目指す。また、ICT分野で扱う情報の質や量を既存の枠組みを越えて拡張し、新しい情報通信パラダイムの創出につなげるために、生物が行う情報通信を計測・評価・模倣するための基礎技術の研究開発を行う。ア 高機能ICTデバイス技術高速・大容量・低消費電力の光通信システムや広帯域・高感度センシングシステム等を実現するため、原子・分子レベルでの構造制御や機能融合等を利用してICTデバイスの新機能や高機能化を実現する技術の研究開発を行う。また、小型超高速光変調器等の実用化に向け、超高速電子-光変換素子等の動作信頼性及び性能を飛躍的に向上させる基盤技術の研究開発を行う。さらに、超伝導単一光子検出器の広範な応用展開を目指し、可視から近赤外の波長帯域で80%以上の検出感度を実現するための技術や、更なる高速化に必要な技術の研究開発を行う。イ 高周波・テラヘルツ基盤技術ミリ波及びテラヘルツ波を利用した100Gbps級の無線通信システムの実現を目指したデバイス技術や集積化技術、計測基盤技術等の研究開発を行う。また、テラヘルツ帯等の超高周波領域における通信等に必要不可欠である信号源や検出器等に関する基盤技術の研究開発を行う。これらの研究開発成果を基に、テラヘルツ帯における無線通信技術及びセンシング技術の実用化を目指した標準化活動の推進に貢献する。ウ バイオICT基盤技術生体の感覚に則したセンシングを実現し、ヒトを取り巻く化学物質等の影響の可視化・知識化を通してQOL(quality of life)の向上につなげるため、分子・細胞等の生体材料が持つ優れた特性を活かして化学物質等に付随した情報を抽出・利用するための基礎技術の研究開発を行う。具体的には、情報検出システムの構築のため、生体材料を用いて情報検出部を構成する技術やその機能の制御・計測・評価に必要な技術の研究開発を行う。また、情報処理システムの構築のため、生体材料の応答を的確に処理・解析する信号処理アルゴリズムの構築法の研究開発を行う。1 - 6 .評価軸等1 - 1 .から1 - 5 .までの各分野の研究開発等に係る評価に当たっては、研究開発課題の内容・段階等に応じて、中長期目標に定められている以下のいずれかの評価軸により評価を実施する。また、評価に際しては、評価軸に関連する指標に従って取組や成果を示す。・研究開発課題等の取組・成果の科学的意義(独創性、革新性、先導性、発展性等)が十分に大きなものであるか。