ブックタイトル情報通信研究機構年報

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概要

情報通信研究機構年報

282・ アクティブ赤外線イメージング装置は、これまでに原理実証したシステムの光学系等を改良し、建造物や電力設備モデル等を用いた実験を行う。・ 社会インフラや文化財等、非破壊センシングのユーザーに相当する機関との共同研究を開始するとともに、これまで活用されていないミリ波利用のニーズを調査する。・ 観測データの解析技術及び可視化技術としてデジタル化された任意の解析データを立体表示できるホログラムのカラー化を実現する。さらに、3 cm× 3 cm程度の単色ホログラムを複製する技術を開発する。? 宇宙環境計測技術・ 国内に整備してきた新電離圏観測装置VIPIRの検証を進め、運用を開始するとともに、電離圏パラメータの自動抽出の改良に着手する。また、電離圏等の擾乱に関する高精度数値予測に向けて大気電離圏モデルの性能改良を行い、データ同化技術の導入に着手する。・ 地上や磁気圏領域の観測データを用いて、磁気圏シミュレーションの精度検証に着手するとともに、静止軌道領域高エネルギー粒子空間分布の推定技術を開発する。・ 太陽風伝搬モデルの並列化・高速化に着手するとともに、太陽電波観測システムの定常運用・観測データの公開・利用を進める。? 電磁波計測基盤技術(時空標準技術)ア 標準時及び標準周波数の発生・供給技術・ 機構法第14条第1 項第3 号業務について、研究課題と連携しながら、継続的かつ安定に実施する。特に、機構本部の標準時発生・計測システム更新に着手し、各部装置の導入及び動作試験を行う。・ 標準時発生・分散構築技術の研究においては、神戸副局での標準時発生及び運用に関して、信頼性向上のための各種試験を実施する。時刻・周波数比較技術の研究においては、簡易な時刻比較手法の検証のため、試作機を開発して初期試験を実施する。イ 超高精度周波数標準技術・ 実運用に耐える光周波数標準システムの構築に向け、安定稼働のための整備を行うとともに、原子時系構築に活用する手法の検討と評価実験を行う。また次世代型超安定光源の要素技術として、短期安定度の向上に有効な共振器開発を進める。・ 超高精度周波数比較技術については、国際科学衛星プロジェクトACESにおける日本代表機関として、H29年度の衛星打上げに向け地上局運用に必要な環境整備を行う。またVLBI周波数比較において、国内基線での精度評価実験を行うとともに観測システムの性能向上と運用安定化を進める。ウ 周波数標準の利活用領域拡大のための技術・ 広域時刻同期技術については、マイクロ秒精度で日本標準時に同期するための子局制御システムの開発を進めるとともに、十分な強度で無線双方向通信が行える範囲内ではナノ秒精度の時刻変動計測能力を持つシステムの開発を進める。・ テラヘルツ周波数標準技術については、周波数計測の広帯域化( 1 ~ 3 THz)の研究を進めるとともに、テラヘルツ光源の高度化及び小型・可搬化に適した参照周波数基準の検討を開始する。? 電磁波計測基盤技術(電磁環境技術)ア 先端EMC計測技術・ 家庭用電気機器等からの広帯域伝導妨害波に対する測定系を構成し、周波数特性及び測定感度の評価と改良を行うとともに、実環境を模した電磁干渉評価法の基礎的検討を行う。また、家電機器等からの周波数30MHz以下の放射妨害波に対する測定場の条件と評価法について検討する。・ 超高周波電磁波に対する較正技術について、300GHzまで使用可能な電力計較正装置の構築に着手する。広帯域電磁波の計測法について、スプリアス測定場における広帯域電波環境とその季節変動を計測することにより、不要電波の特性を調査し、対策法を検討する。イ 生体EMC技術・ テラヘルツ帯まで人体の電波ばく露評価技術を開発するために、電気定数測定手法に関する検討、低周波数帯電気定数測定システム改良、ミリ波帯における数値シミュレーション手法、テラヘルツ帯における分光計測手法と相互作用シミュレーション手法等についての検討を行う。