ブックタイトル情報通信研究機構年報

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概要

情報通信研究機構年報

28311.2 国立研究開発法人情報通信研究機構における平成28年度の業務運営に関する計画(平成28年度計画)11中長期計画、年度計画・ 最新・次世代電波利用システムの適合性評価技術を開発するために、LTE(Long Term Evolution)システムの適合性評価の不確かさ評価、WPT(Wireless Power Transfer:無線電力伝送)システムのための結合係数評価と接触電流評価手法の改良、5 G/WiGig(Wireless Gigabit)システム等のミリ波帯携帯無線端末からの人体ばく露評価量等についての検討を行う。さらに、SAR(Specific Absorption Rate:比吸収率)較正業務の詳細手順の明確化とその妥当性評価・検証を行う。研究開発の実施においては、大学・研究機関等との研究ネットワーク構築や共同研究実施、協力研究員の受け入れ等により、電磁環境技術に関する国内の中核的研究機関としての役割を果たすとともに、研究開発で得られた知見や経験を、ITU、IEC等の国際標準化活動や国内外技術基準の策定等に寄与する。1 - 2 .統合ICT基盤分野? 革新的ネットワーク技術・ サービス間の資源分配・調停及び論理網構築等の自動化に求められる分散制御技術として、ネットワーク構築に関する分散制御機構の高信頼自動化及びIoT(Internet of Things:モノのインターネット)のための大規模デバイス管理自動化に関する設計に着手するとともに、サービスからの要求に応じるためのネットワーク設定記述モデルについて検討を開始する。・ ネットワークインフラ構造やトラヒック変動状況等に基づくサービス品質保証技術として、複数サービス間に対する仮想化資源(ネットワーク、計算機等)の分配及び調停に関するトラヒック変動等に基づく認知型調停機構自動化の基本設計を行う。・ 新たな識別子を用いた情報・コンテンツ指向型ネットワーク技術として、コンテンツ名を用いた通信を実現する経路制御及びトランスポート技術、並びにヒト・モノ間及びモノ・モノ間の情報伝達に資する自律分散型のネットワーク制御技術に関する基本設計を行う。? ワイヤレスネットワーク基盤技術・ ワイヤレスネットワーク制御・管理技術として、周波数共用及びトラヒック分散を効果的に行うネットワーク制御・管理アルゴリズム及び端末構成に関する評価・検討を行い、基礎試作を実施する。また、これらの技術を高度道路交通システム(ITS)に適用するために、必要となる無線アクセス方式の検討とプロトタイプ開発に取り組む。さらに、ミリ波・テラヘルツ波を併用することで高速なデータ伝送を提供するため、ミリ波帯電波伝搬モデルの開発と高速データ伝送系の基礎試作にも取り組む。得られた成果をもとにして、第5 世代移動通信システム( 5 G)向け要素技術としての標準規格への提案及び電波伝搬モデル提案を行うとともに、第5 世代モバイル推進フォーラム等における実証実験シナリオ提案を行う。・ ワイヤレスネットワーク適応化技術として、無線仮想化やトラヒック軽減を可能とするバーチャルメッシュ技術、トポロジ形状・所要遅延特性に応じた同期・非同期マルチモード省電力多元接続方式等による適応的多元接続技術及び狭・中広域メッシュ構造の統合によるカバレッジ連携技術に関する基礎検討を行い、得られた成果をIEEE802等の国際標準規格やWi-SUN等の国際認証規格に反映させる。・ ワイヤレスネットワーク高信頼化技術として、通信インフラが整備されていない環境においても、レイテンシ及び接続成功率を保証する方式(伝送、アクセス制御、経路選択等)の基本設計を行い、IEEE802等の国際標準化への反映を検討する。また、海中・水中通信及び体内・体外間通信を可能とするワイヤレス技術として、電波伝搬特性の解析及び伝送方式の基本設計を行う。・ 大規模災害発生時のネットワーク資源が限定される地域・環境にあっても情報流通や通信信頼性を確保できる地域通信ネットワーク技術として、機能実証に向けたネットワーク試験環境を整備する。また、臨時にネットワークを構成するための耐災害アドホック通信技術について地震や津波の発生を想定した際に求められるシステム設計と要素技術の開発を行う。? フォトニックネットワーク基盤技術ア 超大容量マルチコアネットワークシステム技術・ マルチコアファイバを用いた空間多重方式をベースとしたハードウェアシステム技術及びネットワークアーキテクチャ技術の研究に着手する。・ マルチコアオール光スイッチング技術として、終端や完全分離せずとも光信号のまま交換可能とするオール光ス