ブックタイトル情報通信研究機構年報

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概要

情報通信研究機構年報

286を開始する。さらに、質問に対して得られた回答や仮説をわかりやすく提供する手段として、要約、対話等の方法を検討する。・ 災害に関する社会知の間にある様々な関係を認識するための基礎的検討を行う。また、利用可能な観測情報の調査を行うとともに、観測情報の表現とソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)等の書き込みにおける表現をリンクさせるための辞書を整備する。さらに災害に関する社会知をわかりやすく可視化するための開発を実施する。? 実空間情報分析技術・ 環境リスクの予測モデルを様々なデータを利活用して構築・改善するためのデータ同化方式や横断的相関分析方式の基本設計を行う。・環境リスクの予測結果を視覚的に提示するシステムの有効性を定量的に評価する方式の基礎検討を行う。・ゲリラ豪雨を早期探知する実証システムの開発及び自治体における豪雨対策支援の実証実験に着手する。? 脳情報通信技術ア 高次脳型情報処理技術子供から高齢者、健常者及び障がい者も含めた多様な人間のポテンシャルを引き出すとともに人の心に寄り添うロボット等の実現に貢献するために以下の研究開発に取り組む。・ 情動・認知に関する脳内表現の解析を主目的とした多様な情動を喚起する視聴覚刺激等の刺激を利用した脳活動計測実験の設計及び試行実験を実施する。この各刺激と脳計測データに関するデータベースの構築を開始する。・個性を重視した脳活動のデコーディング手法について検討を行う。・各種年齢層を対象とした運動能力に関する実験課題を計画立案し、脳活動計測を含めた実験に着手する。・ 社会的な活動能力向上に向け、ソーシャルメディアデータ等と関連付けられた脳計測データを蓄積する取り組みに着手し、脳活動と社会行動の関係の分析を行う。・痛み等に関わるバイオマーカを見出すための基礎データの蓄積、脳内処理モデルの検討を実施する。・ これらの検討や実験から得られる知見を利用し、脳機能に学んだ新たな情報処理アーキテクチャの設計に着手する。イ 脳計測技術・ 高空間分解能fMRI計測の実現に向け、頭部構造を考慮し信号感度を向上させることにより高解像度計測を可能とするコイルの設計及び評価を開始する。・ これまでの血液酸素飽和度を指標とした脳機能計測(BOLD)では計測が困難な脳活動の計測を実現するために、BOLDと異なる指標に基づく新しい計測法の探索に着手する。・ 実生活で活用できる脳活動計測の実現に向け、軽量小型の脳波計の開発において複数人の脳活動の同期計測法の開発を始める。ウ 脳情報統合分析技術・ 多様な計測システムから得られる脳計測データを統合・共有するためのデータベースの設計、及びそのデータベースを効率的に利用するシステムの検討を開始する。・ 統合的・多角的なデータ分析を行うため、各データの特徴に合う解析ツールに関する情報を収集し、活用できる環境の整備に着手する。エ 脳情報通信連携拠点機能・ 脳情報通信技術を中心とした産学官の幅広いネットワークの形成を目指し、研究成果等の情報発信を行うワークショップ等を実施する。・大学等の関連機関との連携強化を目指し、学生等の受け入れを進めるとともに、共同研究の締結・実施も進める。1 - 4 .サイバーセキュリティ分野? サイバーセキュリティ技術ア アドバンスト・サイバーセキュリティ技術・サイバー攻撃観測網の拡充を図るとともに、能動的なサイバー攻撃観測技術の基礎検討を行う。・ 機械学習等を応用した通信分析技術、マルウェア自動分析技術、マルチモーダル分析技術の高度化に向けた基礎検討およびプロトタイプ開発を行う。