ブックタイトル情報通信研究機構年報

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概要

情報通信研究機構年報

28911.2 国立研究開発法人情報通信研究機構における平成28年度の業務運営に関する計画(平成28年度計画)11中長期計画、年度計画2 .研究開発成果を最大化するための業務1 .の「ICT分野の基礎的・基盤的な研究開発等」の業務と連携し、研究開発成果の普及や社会実装を常に目指しながら以下の取組を一体的に推進する。2 - 1 .技術実証及び社会実証を可能とするテストベッド構築機構が有する研究開発テストベッドネットワーク、大規模エミュレーション基盤、複合サービス収容基盤等のテストベッドを統合し、IoTの実証テストベッドとして運営を開始する。また、統合したテストベッドの事務局機能のワンストップ化を実現するとともに、簡便な申請手続きの整備、周知広報の促進等、利活用の促進策を講じる。社会実証を進める際には、特に、パーソナルデータを取扱う場合についてプライバシー保護の観点から検討を行う体制を整備する。大規模実基盤テストベッドでは、超高速ネットワーク技術の実証基盤に求められるモニタリングの仕組み及びIoTの実証基盤に求められるコンピューティング資源とネットワーク資源を統合的に扱う手法について検討を行う。大規模エミュレーション基盤テストベッドでは、IoT時代の基盤となるセンサーや情報端末、移動体を実証基盤に導入する為のテストベッドアーキテクチャについて及び論理的な要素を導入するためのシミュレーション基盤とエミュレーション基盤の統合を実現するための検討を行う。上記の取り組みに合わせて、スマートIoT推進フォーラム等を通じて外部利用者のニーズを把握する体制を構築する。さらに、海外研究機関との連携等によりテストベッドの国際的な技術実証を実現する。2 - 2 .オープンイノベーション創出に向けた取組の強化研究所や研究センターという組織体制を超えた機構の研究開発成果の融合・展開や、外部機関との連携を積極的に推進するため、「オープンイノベーション推進本部」を設置する。推進本部では、イノベーション創出に不可欠なプロジェクトに関する企画戦略の立案及び推進を行う。平成28年度は、「オープンイノベーション推進本部」の環境整備として、推進すべきプロジェクトを企画する。産学官の幅広いネットワーク形成や産業界、大学等の研究ポテンシャルを結集し、委託研究、共同研究等の多面的な研究開発スキームにより外部の研究リソースを有効に活用し、戦略的に研究開発を促進する。また、ICT関連分野における産学官連携活動を推進するため、学会、研究会、フォーラム、協議会等の活動に積極的に実施する。さらに、地域ICT連携による自治体や民間等への技術の社会実証・実装等の取組を通じて研究開発成果の社会実装事例を蓄積するとともに、オープンイノベーションの拠点として様々な分野の人材交流を促し、幅広い視野や高い技術力を有する人材の育成・提供に取り組む。なお、平成28年度補正予算(第2 号)により追加的に措置された交付金については、「未来への投資を実現する経済対策」の一環として21世紀型のインフラ整備の推進のために措置されたことを認識し、多様な経済分野でのビジネス創出に向けた最先端人工知能データテストベッドの構築のために活用する。多角的な国際共同研究を実施するためのプラットフォームとして、東南アジア諸国の研究機関や大学との協力によって設立したASEAN IVO(ICT Virtual Organization of ASEAN Institutes and NICT)の活動を推進し、共通の課題解決を目指した国際共同研究プロジェクトを開始することを通じて、機構の研究開発成果の国際展開に取り組む。また、日欧と日米それぞれの枠組みで推進している国際共同研究を通じて、グローバルな視点でのオープンイノベーションを目指すプロジェクトの創出に取り組む。具体的には、スマートIoT推進フォーラムや第5 世代モバイル推進フォーラムに参画する等して、オープンイノベーション創出に向けた産学官連携に積極的に取り組む。この際、特に、政府の方針を踏まえつつ、他の国立研究開発法人等との間で研究開発成果の最大化が図れるよう、連携協力の一層の強化に取り組む。ソーシャル・ビッグデータ利活用基盤に関する研究開発を通じて、地域の活性化や健康・医療・介護・防災・減災等の分野をはじめとする社会・産業・科学等における利用ニーズや社会課題を分析する。機構が保有する技術的な強みを活用した分野横断的・産業横断的な統合・融合によって相乗効果を発揮させる新たなシステムの研究開発に取り組む。研究開発においては想定されるサービスの利用者や提供事業者と協同した社会実証実験実施に向けて、基本的課題の抽出やシステム概念設計を実施するとともに、社会的受容性を検証する評価手段・評価方法の検討に着手する。2 - 3 .耐災害ICTの実現に向けた取組の推進耐災害ICT研究における研究拠点機能を強化するため、耐災害ICT研究センター内で耐災害ICTに係る基盤研究、応用研