ブックタイトル情報通信研究機構年報

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概要

情報通信研究機構年報

313繋ぐ●統合ICT基盤分野3.2 ネットワークシステム研究所術を発展させ、デバイス駆動電力線を必要とせず100 GHz級で動作する高効率・超高速光電気変換デバイス(図3 )の開発に成功した。さらに、同デバイスとマルチコアファイバ伝送技術を活用し、100 GHz級高周波信号とデバイス駆動のためのエネルギーを光ファイバで同時に配信・給電する技術を世界に先駆けて確立し、世界最高峰の光デバイス関連国際会議CLEO(TheConference on Lasers and Electro-Optics)2016で最優秀論文(通称ポストデッドライン論文)の特別セッションに採択され、多数のメディアに取り上げられた。2 .シンポジウム・国際会議の主催(1)フォトニックネットワークシンポジウム2017平成29年3 月10日NICT本部において、「フォトニックネットワークシンポジウム2017~ 5 G時代を支えるテラビット級光伝送技術~」を開催し、産学官の研究者による超高速光伝送技術の最新研究開発状況及び動向についての講演と展示を行った。(2)第5 回 光・無線技術融合ワークショップ平成29年2 月26日チェンマイ大学(タイ)において、光デバイス及び光・無線融合分野におけるASEAN地域への研究活動の展開を目的とした「光・無線技術融合ワークショップ」を開催した。3 .標準化活動ITU-Tにおいて、情報指向型ネットワークの1 つであるデータ指向ネットワーク(DAN:Data AwareNetworking)に関する標準化活動を推進し、平成28年5 月にDANのユースケースをまとめた補助文書Sup35が、平成29年3 月に情報指向ネットワークの要求条件と機能を規定したITU-T勧告Y.3071がそれぞれ成立した。4 .主な受賞(1)日本ITU協会賞国際活動奨励賞(功績賞分野)平成28年5 月17日、当研究所の川西哲也研究統括とネットワーク基盤研究室の久利敏明研究マネージャーの「光ファイバ通信をはじめとする有線通信と電波による無線通信を融合する分野における国際標準化活動の功績」が認められ、日本ITU協会賞国際活動奨励賞(功績賞分野)を受賞した(図4 )。(2) 第30回独創性を拓く先端技術大賞 企業・産学部門特別賞平成28年7 月29日、フォトニックネットワークシステム研究室の研究グループ(ベン パットナム主任研究員、ルーベン ソアレス ルイス主任研究員、ヴェルナークラウス主任研究員、坂口淳主任研究員、ホセ・マヌエル デルガド・メンディヌエタ主任研究員、淡路祥成研究マネージャー、和田尚也研究所長)の、未来への投資として継続的かつ重点的な取り組みが必要な「光通信インフラの研究」が認められ、第30回独創性を拓く先端技術大賞 企業・産学部門特別賞を受賞した(図5 )。図3 高効率・超高速光電気変換デバイス図5  第30回独創性を拓く先端技術大賞 レセプションにて   (左から、ベン・パットナム主任研究員、淡路研究マネージャー、高円宮妃久子殿下)図4  日本ITU協会授賞式(中央:久利研究マネージャー、右:川西研究統括)