ブックタイトル情報通信研究機構年報

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概要

情報通信研究機構年報

653創る●データ利活用基盤分野3.6 先進的音声翻訳研究開発推進センターれる(図5 )。日本固有の料理の場合は、必ずしも翻訳結果だけで理解できるとは限らないので、文字認識結果の日本語で画像検索をする機能と翻訳結果でWeb検索する機能も有し、これらを利用することでメニューの内容を理解することができるようにしている。その結果、注文したい飲食物名を注文票に保存して、それを店員に見せることで注文することもできる(図6 )。試作は、日本語から英語への翻訳のみであったが、今後は、英語以外の言語にも拡張する予定である。(1) 聴障者と健聴者とのコミュニケーション支援アプリSpeechCanvasの技術移転各所から要望の多かった音声認識結果へのふりがな付与機能を追加して、株式会社フィートに技術移転した。(2) 次世代音声翻訳システムの試作現在のスマートフォンを用いた音声翻訳システムは、発話するたびに発話ボタンをタップするなどの操作や画面の確認が必要であり、必ずしもスムーズなコミュニケーションを提供できているわけではない。理想的な音声翻訳システムの一例として、ヘッドセットのみを装着し、ハンズフリーで操作不要、相手の顔を見て話すだけでよい、連続して話すことができる、という特徴を有するプロトタイプシステムを試作した(図7 )。将来的には、逐次音声認識機能、最小入力単位ごとの翻訳機能、逐次音声合成機能等の研究成果を取り入れて同時通訳システムに拡張していく予定である。図4 文字認識画面図5 翻訳結果画面図6 注文票図7 ハンズフリー音声翻訳システム