ブックタイトル情報通信研究機構年報

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概要

情報通信研究機構年報

693守る●サイバーセキュリティ分野3.7 サイバーセキュリティ研究所つ、安全で利便性の高い機能性暗号技術を実現する群構造維持暗号系の研究について、市村学術賞(功績賞)を受賞した。(2) 実用化・国際標準化が急務となっている格子暗号の安全性評価において、より正確な評価手法を提案し、暗号分野でトップレベルの国際会議Eurocrypt2016にて採録された。また、格子暗号の安全性評価の国際評価コンテストにおいて世界記録を更新した。(3) 人工知能(AI)を活用したプライバシー保護データ解析技術として、科学技術振興機構のCRESTプログラム「イノベーション創発に資する人工知能基盤技術の創出と統合化」に「複数組織データ利活用を促進するプライバシー保護データマイニング」の提案が採択され研究代表としてプロジェクトに着手した。また平成28年度は、総務省、文部科学省、経済産業省の3 省による人工知能(AI)研究開発のための「人工知能技術戦略会議」が立ち上げられ、専門家として参画した。3 .研究所共通の活動(1)Interop Tokyo 2016への出展平成28年6 月8 ?10日に幕張メッセで開催されたInterop Tokyo 2016において、インシデント分析センター「NICTER」及び関連技術に関する出展として、組織内ネットワークで不審な振る舞いをするトラヒックを逸早く検知して防衛するサイバー攻撃統合分析プラットフォームNIRVANA改のネットワーク機器との連携を含む機能についてデモンストレーションとプレゼンにて紹介した(図1 )。(2)「 NICTサイバーセキュリティシンポジウム 2017」において当研究所の研究成果を報告平成29年3 月10日「NICTサイバーセキュリティシンポジウム2017」にて、当研究所が今中長期計画において実施する研究開発課題について紹介した。このシンポジウムでは、IoTにおけるサイバー攻撃の脅威とそのセキュリティ対策、プライバシーを保護したビックデータ利活用に関して当研究所と緊密な連携を行っている横浜国立大学 吉岡准教授及び筑波大学 佐久間教授から最先端の研究動向の講演を頂くとともに、今年から開始したサイバーセキュリティ人材育成について園田センター長が取組状況について講演を行った。当日は、民間企業や大学、官公庁等からサイバーセキュリティ関連業務に携わる方々を中心に150名を超える方々の参加があった(図2 )。図1 Interop Tokyo 2016におけるプレゼン図2 「NICTサイバーセキュリティシンポジウム 2017」の模様