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窒化インジウム(InN)RF-MBE成長

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概要

はじめに

 窒化インジウム(InN)は、結晶の分解温度が低く、格子整合する基板が存在しないことなどから、結晶成長が非常に困難であるために、高品質な結晶が得ることが難しい材料でした。しかし、最近になり低温成長可能なRF-MBE法により徐々に結晶品質の改善がなされ、現在比較的高品質な結晶が得られるようになってきています。高品質な結晶が得られるようになった結果として、その新しい物性が明らかになりつつあり、ここ2-3年非常に注目を集めている新しい窒化物半導体であります。我々は、RF-MBEにより世界最高レベルの品質を有するInN単結晶の作製に成功しております。


研究成果

 我々は、RF-MBE法により高品質なInN薄膜をサファイア基板上に成長しております。また、得られた結晶から様々なInN物性に関する新しい知見を我々のグループ内での評価だけでなく、国内外の多くの大学、研究機関との研究協力の成果として報告してきております。

 .Undope InN
   バックグラウンド電子濃度
n < 1e18 cm-3
   移動度
u = 1600 cm2/Vs
 .表面ラフネス : 
RMS < 3 nm
 .バンドギャップ 
Eg = 0.6-0.65 eV
 .シュブニコフドハース振動観測

 

InN表面AFM像
InN表面AFM像

InN断面TEM像
InN断面TEM像

アンドープおよびSiドープInNのPLスペクトル
アンドープおよびSiドープInNのPLスペクトル

縮退半導体におけるエネルギーバンド図
縮退半導体におけるエネルギーバンド図

PLピーク位置からのバンドギャップ導出
PLピーク位置からのバンドギャップ導出