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市村学術賞功績賞を受賞

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2016年5月25日

国立研究開発法人 情報通信研究機構

2016年4月25日、NICT サイバーセキュリティ研究所 セキュリティ基盤研究室 大久保美也子主任研究員と、日本電信電話株式会社 セキュアプラットフォーム研究所 阿部正幸上席特別研究員が、市村学術賞功績賞を受賞いたしました。

市村賞は、わが国の科学技術の進歩、産業の発展に顕著な成果をあげ、産業分野あるいは学術分野の進展に多大な貢献をされた個人またはグループに対して、公益財団法人新技術開発財団より贈呈される賞です。

今回、市村学術賞功績賞を受賞することになった業績は、「相互接続を実現する群構造維持暗号系に関する先駆的研究」です。

受賞者らは、おのおのの暗号技術のインターフェースをペアリング群の要素で統一した新たな設計コンセプト「群構造維持(Structure-Preserving:SP)暗号系」を提唱し、それに基づくSPディジタル署名やSPコミットメント方式など、様々な暗号技術を開発しました。本技術はペアリングが持つ一方向性を統一された群要素のみで利用できるよう工夫することで、効率的なSP暗号技術を構成することに成功したものです。SP暗号系では個々の暗号技術をブロック玩具のように簡単に相互接続できるため、開発コストを増大することなく、脆弱性リスクの小さい情報システム開発が可能になります。

大久保美也子主任研究員(中央)、阿部正幸NTTセキュアプラットフォーム研究所上席特別研究員(右)
大久保美也子 主任研究員(中央)、阿部正幸 NTT セキュアプラットフォーム研究所 上席特別研究員(右)