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「国際宇宙産業展2003」開催
多くの来場者で賑う展示場
多くの来場者で賑う展示場
 4月17日(木)〜19日(土)まで、パシフィコ横浜展示会場にて「国際宇宙産業展2003」が開催されました。これは第21回AIAA通信衛星システム国際会議に併設された展示会です。出展者は衛星通信に携わる研究機関・企業、ロケット製作会社や衛星通信サービス会社等、そして海外の主 だった衛星製作会社などです。イラク戦争や新型肺炎の拡がりへの恐怖と いった影響もあり、海外からの出展が大幅に減少したのがとても残念でしたが、最終的には30をこえる機関・企業からの出展がありました。 通信総合研究所(CRL)からは無線通信関連のものとして準天頂衛星軌道モデル、成層圏プラットフォーム、宇宙作業用モジュール型ロボットなど、また地球環境計測関連のものとして、宇宙からの降雨観測(TRMMからGPM)、航空機搭載3次元映像レーダ(SAR)、宇宙天気、時間周波数計測、そして既に実用化が各方面より期待されている「布製アンテナ」(マネキンの洋服に装着して展示)といったユニークな研究成果など、今までで最多の24テーマを出展し、多くの来場者にご覧いただきました。そして特に準天頂衛星軌道上における3機の衛星の動きを3D用めがねで見る3Dミニシアターは、「わかり易い」と好評をいただきました。CRLブースを訪れた人はCRLの取り組む研究開発がカバーする分野の広さとその多様性に、あらためて感心していたようです。また、来場者の中には「私ははるばるアメリカから準天頂衛星の動向を探りにきました。次はいつ来日すればいいのですか?」と(笑顔ながらも!)かなり真剣に説明員に迫る一幕もあり、熱心な来場者の対応に追われていたようです。
 本展示会においては、CRL同様出展規模の大きな企業では「準天頂衛星の現状と未来」を繰り返しオンエアする大型スクリーン、様々な衛星模型の展示、華やかなコスチュームの説明員などで先進的なイメージを醸成していました。 まさに宇宙産業界に多方面から取り組む企業姿勢をアピールしていたと言えます。
説明員 解説風景
説明員 解説風景

 また宇宙開発事業団からは「COMETS」の熱構造モデルの実物が展示され、その大きくダイナミックな姿が注目を集めていました。
 土曜日には、国際会議参加者に加え一般の来場者も多数あり、会場はさらなる賑わいを見せていました。また学会参加者、出展者が各ブースを行き来し、最先端技術に関する情報交換が活発に行われたこともこの展示会参加を意義深いものにしたことと思います。
 

大野 由樹子
(企画部 広報室 専攻研究員)