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LET]を所要C/Nで比較すると、16APSK(3/4)は1.0 dB、16APSK(7/9)は1.1 dB、32APSK(3/4)は1.6 dBの劣化となり、多値化に伴い、衛星伝送による影響が大きい傾向となった。また32APSK(4/5)のWINDS衛星折返し[VSAT-WINDS-LET]のときであっても所要C/Nは15.9 dB程度であり、図4の受信スペクトラムより受信C/Nは20 dB以上あると推定されることから、すべての変調波信号に対し、C/Nマージンをもって伝送できることになる。2.4同期機能検証結果(トランスポート層)次に受信性能を確認した変調波信号を利用したときのMMTによる同期機能を検証する。メインの映像を4Kとし、LET経由にて、図2のMMT受信装置#1で信号を受信、映像信号をデコードし、4K映像を表示する。サブの映像を2Kとし、VSAT経由にて、MMT受信装置#2で信号を受信し、2K映像を表示する。MMT機能により時刻同期のとれた4K映像と2K映像の様子を図6に示す。また機能の性能検証用として、VSAT経由のMMTストリーマ出力部に可変遅延を設置した。VSAT系統における遅延量に対する同期性能結果を表2に示す。結果より、2秒の遅延であっても同期可能であることを確認した。また同期性能は変調方式等による物理層のパラメータに依存しないことも表2から読み取れる。21 GHz衛星放送を想定した伝送実験3.18K多チャンネル伝送8K多チャンネル伝送の構成を図7に示す。衛星伝送路における送信側は、NICT鹿島宇宙技術センターにあるアップリンク地球局(送信アンテナ径4.8 m)を利用し、受信側はNHK放送技術研究所内に2.4 m系のアンテナを設置し、8K信号を受信した。伝送番組については、札幌市のさっぽろテレビ塔に設置した8Kカメラからの映像信号をテストベッドネットワークであるJGN2plusを利用してNICT鹿島宇宙技術センターまでIP伝送し、生中継を実現した。また、アップリンク地球局において、生中継の8K信号のほかに、ストリーマを2式用意し、合計で3つの8K信号を多重化した。多重化後の変調波はシンボルレート250Mbaudで帯域300 MHz級の広帯域信号となる。広帯域変復調器の主な伝送パラメータを表3に示す。WINDS衛星経由の伝送実験により、8Kの生中継番組及び多チャンネルの伝送が可能であることを実証した。3図4 受信スペクトラム (1GHz帯BS-IF信号)図6 MMT機能により同期のとれた4K映像と2K映像図5 WINDS衛星折返しにおけるC/N対BER特性 (ISDB-S3)1.E-111.E-101.E-091.E-081.E-071.E-061.E-051.E-041.E-031.E-021.E-0191011121314151617BERC/N [dB]16APSK 7/9 WINDS-loop (mod.@VSAT)16APSK 3/4 WINDS-loop (mod.@VSAT)32APSK 4/5 WINDS-loop (mod.@VSAT)16APSK 7/9 WINDS-loop (mod.@LTE)16APSK 3/4 WINDS-loop (mod.@LTE)32APSK 4/5 WINDS-loop (mod.@LTE)16APSK 7/9 3GHz-loop IF16APSK 3/4 3GHz-loop IF32APSK 4/5 3GHz-loop IF1.E-111.E-101.E-091.E-081.E-071.E-061.E-051.E-041.E-031.E-021.E-0191011121314151617BERC/N [dB]VSAT lineLET lineLocal loopback (3-GHzIF)16APSK (7/9)16APSK (3/4)32APSK (4/5)VSAT lineLET lineLocal loopback (3-GHzIF)VSAT lineLET lineLocal loopback (3-GHzIF)LETVSAT図3 LET及びVSATのアンテナ外観1093-6 SHV伝送実験
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