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末(B、C、F、G、I、J)については、いずれのメッシュルートが定義するメッシュ構造にも参与していて、双方の経路選択に寄与していることが図8よりわかる。3.3評価試験の実施レイヤ2経路選択制御機能の評価を行うため、前節の評価装置を用いて屋内及び屋外におけるデータ収集試験を行った。試験はNICTワイヤレスネットワーク総合研究センター(神奈川県横須賀市)周辺にて実施された。図9に、無線通信仮想化機能の動作特性評価を行うための、2つのメッシュ構造の配置図をそれぞれ図9(a)、(b)として示す。また結果を表1に示す。本試験では、図9中のA~Jの10端末から、同R1、R2の2台のルートメッシュ端末(それぞれ、メッシュ1、メッシュ2を構築)へのデータ収集動作を行った。結果、表1に示すとおり、いずれのメッシュにおいても90%以上のデータ収集成功率を実現できることがわかった。あとがき本報告では、ワイヤレスグリッド構造の一動作形態として、多数の端末が協調してデータの中継等を行う大容量データ収集網に関する研究開発について述べた。本研究開発では、L2R技術の適用により、無線メッシュ構造を適切に構築・運用することについて検討し、4図9 無線通信仮想化機能の屋外動作評価実験図8 無線通信仮想化機能の動作表示例Mesh root 1 in the 1F of YRP2 Devices not part of Mesh 1(a)Mesh root 2 in the 1F of YRP1 Devices not part of Mesh 2(b)メッシュルート無線機表示ソフト内蔵PC通常ルータ無線機図7 レイヤ2経路選択制御評価用装置表1 無線通信仮想化機能の屋外動作評価実験結果メッシュ1メッシュ2データ収集成功率91%95%32   情報通信研究機構研究報告 Vol. 63 No. 2 (2017)2 地上通信技術の研究開発

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