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同じ太陽電池システムを用いた。図4に自販機の上に設置したセンサ端末の例である。センサ端末は20mW通信端末を使用し、各センサで取得したセンサデータを通信範囲にある屋上端末または通信範囲に入ってくるバス搭載の通信端末に渡していく。なお、省電力のためセンサ端末は他の試験端末からの情報を受け取らない。なお、様々な実証実験を可能とするために携帯型端末も開発したが、テストベッドに常設しないので、本稿では関連記述を割愛する。テストベッドの展開と実証実験4.1市街地型環境での展開と実証実験:お台場レインボーバス(東京都港区)お台場レインボーバスが走行する港区お台場地域を市街地型環境として、テストベッドを展開した。お台場レインボーバスを中心としたテストベッドのイメージ図を図5に示す。7台で運行されているお台場レインボーバスは品川駅または田町駅から出発、レインボー・ブリッジを通って、お台場エリアを走行するルートとなっている。バス7台と港区役所及びお台場エリア内のフジテレビ等の施設に計11台のサイネージ端末を設置し、これらのサイネージ端末は全て20 mW通信端末を用いた。市街地型環境では高層ビルが多数あり、電波の遮蔽やマルチパス伝搬の影響がある一方、コミュニティバスが頻繁に往来する特徴がある。お台場レインボーバスとお台場周辺施設の間で情報を集配信することによって、市街地型環境のエリア内の情報共有の実証を行った。実証実験では、港区からの行政情報、フジテレビからのニュース、ホテルグランドニッコー東京 台場からのイベント情報、KM観光バス[13]からの交通情報などをコンテンツとして用いた。また、お台場レインボーバスは港区役所近辺を走行しないため、港区からの情報をインターネットを通して、フジテレビのサイネージ端末から配信した。上記コンテンツはお台場レインボーバスの往来に応じて頻繁にアップデートされていることを確認した。一方、図5に示すように5台の屋上端末を用いて海を隔ててお台場エリアへの通信リンクを実現している。4照度センサモーションセンサGPS温湿度センサ(筐体内)通信端末(筐体内)図4 自販機上設置のセンサ端末の例ホテルフジテレビ凡例:お台場レインボーバス路線サイネージ端末屋上端末KM観光営業所国際自動車ビルお台場学園芝浦第一ビル品川駅田町駅愛宕MORIタワー港区役所インターネットへ港資源化センターシティハイツ港南図5 お台場レインボーバスを中心としたテストベッド452-7 地域情報共有のための端末間通信ネットワークの開発と実証

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