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償可能量は鹿島1.2 m VSATアップリンク降雨減衰補償量26.7 dBを、鹿島でのMBA関東衛星推定G/T 20.3 dB/Kと各都市での衛星推定G/Tの差分だけ変えた値である。アップリンクは北海道~東北北部では不稼働率0.01%、仙台~関東では不稼働率0.03%、中部~九州では不稼働率0.05%、沖縄では不稼働率0.1%である。ダウンリンク降雨劣化量対回線不稼働率を表5に示す。ダウンリンク降雨劣化量は降雨減衰量と降雨によるシステム雑音増加による受信G/T劣化の和である。表5には各都市のMBAビーム中心位置からの距離より推定した衛星最大EIRP及び各都市でのダウンリンク推定降雨マージンも併せて示す。各都市でのダウンリンク推定降雨マージンは鹿島での関東MBA 1ビームでの降雨マージン20.8 dBを、鹿島でのMBA関東衛星推定最大EIRP 72.6 dBWと各都市での衛星推定最大EIRPの差分だけ変えた値である。ダウンリンクは北海道~東北では不稼働率0.01%、関東~九州では不稼働率0.03%、沖縄では不稼働率0.05%である。降雨減衰特性測定Ka帯での降雨減衰をWINDSの再生通信系で使用されるTDMAのリファレンスバースト(RB) レベル及びWINDS網情報信号残留キャリアレベルで測定した。図14にダウンリンクTDMAフレームフォーマットを示す。1スーパーフレームは16の基本フレームから成り立っており、基本フレームは更に20のスロットで構成される[1][4]。RBは各基本フレームの第1スロットに衛星で生成され送出されており、衛星出力電力が一定に保持されている。したがって、地球局でRB受信レベルを測定することにより、衛星回線ダウンリンクの降雨減衰をアップリンクの影響を受けず測定できる。測定は、NICT鹿島宇宙技術センター、NICT本部(小金井)及び首都大学東京日野キャンパスで行った。関東ビームのRB中心周波数は17.7925 GHzである。図15 TDMA RBレベル測定装置鹿島宇宙技術センターでは1分間降雨量測定も行っており、降雨減衰量と降雨量の相関も考察した。鹿島宇宙技術センターでの測定例を図16、17に示表4 アップリンク降雨減衰量対回線不稼働率Uplink rain attenuation (ITU-R P.618-8)Satellite : WINDS143.0degrees EastUplink frequency28.05GHzUplink rain attenuation(dB)10.50.30.10.050.030.01根室北海道東0.90.90.92.14.17.021.019.425.8札幌北海道西0.80.80.81.93.76.419.523.129.5盛岡東北0.80.80.81.83.97.126.223.029.4仙台東北0.70.70.71.73.97.329.019.425.8鹿嶋関東3.85.98.014.219.724.637.120.326.7名古屋中部5.78.711.620.528.034.651.324.430.8大阪近畿4.87.510.017.724.430.144.921.027.4広島中四国4.77.29.717.223.729.343.723.229.6熊本九州5.07.810.518.525.231.145.920.226.6那覇沖縄7.011.515.626.835.743.261.122.929.3MBAUnavailability (% of an average year)衛星推定 G/T(dB/K)アップリンク推定降雨減衰補償可能量 (dB)City/Area表5 ダウンリンク降雨劣化量対回線不稼働率Required downlink rain marginSatellite : WINDS143.0degrees EastDownlink frequency18.25GHzDownlink rain degradation(dB)10.50.30.10.050.030.01根室北海道東0.50.50.51.63.25.213.370.318.5札幌北海道西0.40.40.51.43.04.812.573.321.5盛岡東北0.30.30.31.33.05.316.071.419.6仙台東北0.30.30.31.33.05.517.569.918.1鹿嶋関東2.74.25.59.112.114.621.472.620.8名古屋中部3.95.97.612.316.319.728.672.220.4大阪近畿3.55.26.711.014.517.525.472.620.8広島中四国3.34.96.510.714.017.024.672.821.0熊本九州3.55.36.911.314.817.925.872.120.3那覇沖縄4.87.49.615.319.923.733.272.320.5MBAUnavailability (% of an average year)衛星推定最大EIRP(dBW)衛星推定最大EIRPはMPA出力電力280W時の値である。ダウンリンク推定降雨マージン (dB)City/Area6Super Frame (T=640ms)Frame #1Traffic SlotFrame #15Slot #2Slot #19Slot #1T=2msFrame (T=40ms)Frame #0報知Slot(T=2ms)Slot #0図14 ダウンリンクTDMAフレームフォーマットLNCAntennaReceive SignalIDUGPSReceiverData GatheringPCReference TimeTDMA SlotSignalRain Attenuation MeasuringEquipmentGPS AntennaOutdoorIndoor図16 TDMA RBによる降雨減衰測定例(鹿島 2009/4/14)753-2 降雨減衰補償実験報告

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