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使用を想定した作りであるためである。評価方法が違うため、一概には言い切れないが、一般にPESQ=3.5は「90%の人が(日常電話を利用する立場から)当該品質は普通以上である」と判断、PESQ=3.1は「80%の人が(日常電話を利用する立場から)当該品質は普通以上である」と判断、PESQ=2.3は「40%の人が(日常電話を利用する立場から)当該品質は普通以上である」と判断する品質と言われており[7]、いずれの場合も会話が可能なレベルに達していることがわかる。一方、図11は音声の遅延を示したもので、固定電話網を利用する「災害電話」と「Zoiper」は400~500msecを示しており、「SkypeOut」においては最も長く715 msecの遅延が生じており、電話での会話に支障が生じると考えられる。地方自治体等を対象とした公開実験4.1「さぬきメディカルラリー」におけるWINDSと小型無人航空機の連携による非常通信網の構築と情報収集・伝達の公開実験「さぬきメディカルラリー」は、中四国を中心に北は東北から南は九州まで、医療関係者、消防関係者や一般市民などが参加し、お互いの専門分野を生かしながらいくつかのステージ(模擬の救急・災害現場)で災害対応度のポイントを競い合うものであり、災害医療に理解を深めながらお互いの連携をどうするべきかについて意見交換を行う場でもある。同ラリーは2004年6月に第1回目が開催され、現在も続いているが、ここでは2014年5月24日から25日にかけて香川県坂出市で行われた「さぬきメディカルラリー」に合わせ、WINDSと小型無人航空機(UAS:4図10 PESQ(ITU-T P.862)を用いた音質評価の結果図11 音声の遅延時間評価84 情報通信研究機構研究報告 Vol. 63 No. 2 (2017)3 超高速衛星通信技術
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