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SWMTX と同期するように補正される。TDMAのスロット長は、ガードタイム75 μsを持つ2 msである。1フレームは、20スロット、1スーパーフレームは、16フレームである。マルチビームアンテナ(MBA) に対する最大ビーム数は8であり、JRBとWRBは、フレームの先頭に配置され、通信を確立するビームに対して送信可能である。2.2衛星中継器と地球局WINDSの搭載中継器は、2.4mアンテナ径の2つのMBAとアクティブフェーズドアレイアンテナ(APAA:送受各128素子)、Tx/Rx-IFスイッチマトリックス(IF-SWMTX)、搭載再生交換サブシステム(ABS:ATM Baseband Switch subsystem)、マルチポートアンプ(MPA)から構成される。MBAは、19の固定スポットビームで日本本土と東南アジアの都市に通信回線を確立し、APAAは2つの電子走査スポットビームで地球上見通し範囲内に通信回線を確立する。固定ビームは、隣接するビームは偏波(垂直、水平)で分離し、APAAは、垂直偏波である。周波数は、同じ周波数帯域を使用可能であり、SS-TDMAにより、各ビームにTDMAスロットを送信できる。WINDSには、再生中継モードと非再生中継モードがある。表1に、WINDS中継器の諸元を示す。高速バーストモデムを使用した622/1244 Mbit/sの高速データ通信は非再生TDMAモードを使用する。再生中継モードと非再生中継系モードは、どちらもインターネットIP接続を可能にするSS-TDMAシステムである。図1 SS-TDMA衛星通信のシステム構成モデム-1モデム-2(スレーブ)PC-1PC-2WRB/データデータ622/1244Mbit/s622/1244Mbit/sJRBJAXA基準局LETSDR-VSATJRB受信機衛星位置,スロット割当情報等同期信号(マスター)図2 TDMAフレーム構成フレーム1012345678910111213141516171819フレーム22021222324252627282930313233343536373839フレーム34041424344454647484950515253545556575859フレーム16300301302303304305306307308309310311312313314315316317318319スーパーフレーム(640ms)40ms2msガードタイム>75μsデータスロットWRBJRB表1 WINDSの諸元軌道GEO (東経143度)重量約 2,700 kg (軌道上)サイズ2 m×3 m×8 m(太陽電池パドル展開時: 21.5 m)設計寿命5 年 (目標)発生電力5,200 W以上姿勢制御3軸姿勢制御周波数18.25 GHz / 28.05 GHz (1.1 GHz BW)アンテナMBA: 2.4 m 径APAA: 128 素子 (TX ,RX)EIRPMBA: 68 dBW以上APAA: 55 dBW以上G/TMBA: 18 dB/K以上APAA: 7 dB/K以上通信モード再生中継モード (ABS & IFS )非再生中継モード(IFS)サービスエリアMBA: 日本9ビーム、 アジア都市10ビームAPAA: アジア太平洋地域2ビームロケットH-IIA打上げ2008/2/2392 情報通信研究機構研究報告 Vol. 63 No. 2 (2017)3 超高速衛星通信技術
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