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おわりに今回我々はマルチコア・マルチモードによる空間分割多重伝送からの光信号一括受信を目的に、32ピクセル2D-PDAの研究開発を行った。最適化したピクセルサイズ、レイアウトにより3 dB帯域11.2 GHzを得ることができた。マルチコアファイバと2D-PDAは十分な光結合が期待でき、単一ピクセルはそれぞれ25 Gbuad動作が確認された。また本稿で詳細は触れなかったが、2D-PDAを用いた3モード分割多重光の一括受信についても良好な実験結果を得ており、20Gbps(10 Gbuad、QPSK)の3モード一括受信を達成している[14]。今回開発した高速2D-PDAはマルチコア・マルチモードファイバからの多重化光信号の一括受信に対し、性能、消費電力、コスト、サイズ面から有効な受光デバイスのひとつと考える。謝辞本研究の一部は総務省の「電波資源拡大のための研究開発による委託研究」により実施されたものである。5図52次元高速フォトディテクターアレーデバイスによるマルチコア(2コア)ファイバー信号からの受信特性(NRZ、25 Gbuad)、(a)2ピクセル同時受信波形、(b)ビットエラーレート測定結果ビットエラーレート受信パワー(dBm) 図6 2次元高速フォトディテクターアレー16ピクセルの受信波形(NRZ、25 Gbuad、中心部16ピクセルの測定結果)54   情報通信研究機構研究報告 Vol. 64 No. 2 (2018)4 アクセスネットワークの大容量化を目指す研究開発

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