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リンク障害時におけるネットワーク全体へのQoT劣化伝搬の評価 [7]リンク障害が発生し、そのリンクを経由している全ての光パス信号が切断された場合、切断された光パスだけではなく、後段のリンクで切断された当該光パスと同じ光ファイバを伝送していたほかの光パスに対しても強度変動を引き起こし、QoTの深刻な劣化を引き起こす可能性がある。つまり、このQoT劣化が、ネットワークの広範囲にわたって伝搬する可能性があると言える。障害リンクにおけるこれらの光パスを、本稿では「切断光パス」と呼ぶ。ここではリンク障害が発生した事象において、EDFAの過渡応答によるQoT 劣化伝搬をネットワークの観点から評価する。図9にQoT劣化の影響がネットワークレベルで伝搬する様子を示す。本図において、丸はノード、線はリンクを表しており、トポロジはJPN12[8]を用いている。また、各ノード内の数字はノード番号を、各リンクの数字は片方向リンク番号をそれぞれ表しており、例えばリンク1はノード1からノード2へのリンク、リンク2はノード2からノード1へのリンクである。3つの光パスが波長多重されて設定されており、リンク7に障害が発生したと仮定する。このとき、リンク7を通過していた光パスAが切断されることにより、リンク18及びリンク22において光信号が急激に消失する。その結果、光パスB及び光パスCは障害リンク(リンク7)を通過していないにもかかわらず、当該リンクを通過していた光パスの受信ノード側で光ファ4Status 1Status 2Level shifted!(a)Wavelength [nm]Elapsed time [S]Power [a.u.]20s/divStatus 1Status 2Status 3Temporal waveform of λ8path(b)Elapsed time [S]Bit rate [bps]Bit-rate of data transmitted on λ8path Status 1Status 2Status 3DATA loss occurred!(c)Status 1Status 2(a)Wavelength [nm]Steady Level!Elapsed time [S]20s/divPower [a.u.]Status 1Status 2Status 3Temporal waveform of λ8path 9s(b)Elapsed time [S]Bit rate [bps]Bit-rate of data transmitted on λ8path Status 1Status 2Status 3Steady(c)図7市販のEDFA (a)スペクトル波形、 (b)λ8の時間波形、 (c) λ8で送信されたデータの受信量図8バーストモードEDFA (a)スペクトル波形 、(b)λ8の時間波形、 (c) λ8で送信されたデータの受信量815-2 フレキシブル光パス交換技術

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