と波長λからΔf =1⃗S⃗−S´⃗S´⃗∙⃗ (6)と表される[4]。ここで、⃗S⃗−S´⃗S´⃗は、⃗≫⃗ を考慮すると、⃗を⃗に直交する平面に投影したベクトルを⃗ 、⃗⃗ をB´⃗ として、⃗S⃗−S´⃗S´⃗≒1⃗⃗sinθB´⃗ = B´⃗S⃗(7)となるから、式(6)は、Δf ≒ B´⃗∙⃗⃗ (8)のように表される。式(3)及び(8)を使って計算した見かけの距離とドップラー周波数変位の例を図1に示す。衛星の動きに伴って、また、同一時刻においても方位角によって、見かけの距離、ドップラー周波数変位とともに大きく変化することがわかる。図2に、方位角125度、ビーム半値幅20度のアンテナで観測した場合のレンジ・ドップラーマップの例を示す。アンテナビーム内にある物体からの散乱波は、観測する距離の上限を4kmとした場合、図の着色した範囲で観測される。レンジ・ドップラーマップ上に図2 アンテナビーム内で観測される散乱波のレンジ・ドップラーマップ上の範囲方位角125度+/-10 度の範囲にある物体からの散乱波の見かけの距離及びドップラー周波数変位(着色部分)。横軸は見かけの距離、図中の線上の数字は実際の距離[km]を表す。 図1 見かけの距離とドップラー周波数変位の時間変化(左)と方位角依存性(右) 124 情報通信研究機構研究報告 Vol. 65 No. 1 (2019)4 衛星センサによる宇宙からの地球環境観測
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