は、この直列抵抗の軽減が重要であると考えている。Ni-HEBMのミキサ特性の評価1.9THzにおけるNi-HEBMのIF帯域幅評価系を図8に示す。ここでLO源としてはVDI社製のAMC (Amplifier Multiplier Chains)を使用している。信号源(Sig.)としては、約17.9 GHz間隔の光コムにおける106個離れた二波を選別し、単一走行キャリヤ・フォトダイオー(UTC-PD)に照射、1.9 THzの微弱ではあるが安定な信号を生成・利用している。Ni-HEBMにはバイアスティーを介してDCバイアス電圧(VBIAS)を印加した。電圧バイアスしたNi-HEBMにLOを照射した場合、その照射電力に応じてミキサに流れる直流バイアス電流が減少する。これは消費されるLO電力に応じて、ホットスポットサイズが増減するためである。今回のIF帯域幅評価では、信号源周波数を固定してLO周波数を変化させたが、ミキサで消費するLO電力は一定に保つ必要がある。しかしAMCからの出力電力は発振周波数変化に対して若干変動するため、本評価では、Ni-HEBMを同じ状態で動作させるために、流れる直流バイアス電流が一定になるようにAMC付属の減衰器でLO出力を制御し、HEBMで消費されるLO電力を一定に保っている。IF出力は、3VBIASHEBMBias-teeRT-amp.Digital spectrum analyzerDC-biasUTC-PD17.854717 x 106=1.8926 THzOptical combSig.AMC with an attenuator(x144)LOBSKu-bandsource13.15-13.206 GHz1.8936-1.901664 THzL-HedewarLNA1-12 GHzUTC-PDandMultiplierUTC-PDMultiplier図8 1.9THzにおけるNi-HEBMのIF帯域幅評価系-3dBfC=6.9±1.2 GHz1234567892530354035.9IF power (dB)Frequency (GHz)fLO=1.9 THzTMEAS.=4 KVBIAS=0.8mV±2SE(a) The strip length L=0.1 μm123456789303540VBIAS=1.5 mVIF power (dB)Frequency (GHz)37.9-3dBfC=5.7±1.1 GHz±2SE(b)The strip length L=0.2 μm図9 Ni-HEBMのIF帯域評価24 情報通信研究機構研究報告 Vol.66 No.2 (2020)2 光制御・ナノICT基盤技術 —基盤から応用まで—
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