の個々の透過スペクトルを掛け合わせたもの(図 8(b)の青線)に非常に類似している。これは全体の電磁応答がこの相補的構造の電磁応答によって決まっていることを示している。この振る舞いは先行研究と同じである。ここで、波長1200 nmというのは に近く、基板側の1次回折のチャンネルが開く波長に対応している。すなわち、波長1200 nmより短波長側では回折光が存在している。この場合、全体の応答は0次透過スペクトルでは記述できない。これが波長1200nmで全体電磁応答と個々の相補的構造の電磁応答が異なる理由である。対照的に、 偏光に対するメタ表面の透過スペクトル(図5(a)の赤線)は個々の相補的構造の透過スペクトルを掛け合わせたもの(図 8(b)の赤線)とは大きく異なっている。これら2つの透過スペクトルは、非回折領域でも異なった振る舞いを示しており、最下層の構造の には波長1550 nm近傍で局(a)(b)(c)(d)(e)(f)000000図7波長(a) 1342 nm、(c) 1410 nm、(e) 1355.65 nmにおけるyz平面内の電場分布波長(b) 1342 nm、(d) 1410 nm、(f) 1355.65 nmにおけるxy平面内の面内電場分布。擬カラーとコーンはそれぞれ強度とベクトルを示す。図(a), (c), (e)は図(d)の赤破線に沿ってスライスした場合の電場強度分布を示す。図(b), (d), (f)は図(c)中の赤破線に沿ってスライスした電場ベクトル分布を示す。図(a), (c), (e)中の白線は構造の境界をスライスする平面に投影したものである。10001100120015001600170000.20.40.60.81Transmitance (x-polarization)10-410-310-210-1Transmitance (y-polarization)10001100120015001600170000.20.40.60.81Transmitance (x-polarization)10-310-210-1100Transmitance (y-polarization)TopBottomTopBottom(a)(b)1300 1400 Wavelength (nm)1300 1400 Wavelength (nm)図8(a) 上部及び下部金属構造の透過スペクトル。それぞれ石英基板上にあるとしている。青の実線及び破線が上部及び下部金属構造に対するTxであり、赤線のそれはTyである。 (b) 上部及び下部構造の透過スペクトルを掛け合わせたスペクトル。894-2-2 深紫外偏光制御デバイスの研究開発
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