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1994年には気象衛星ひまわりから直接SEMデータを受信する装置を整備し、日本上空の静止軌道の宇宙環境(高エネルギー粒子環境)をリアルタイムで監視できるようになった[10]。残念なことに、その後のGMS 5号機、運輸多目的衛星1号、2号(MTSAT-1R, 2)では宇宙環境計測装置は未搭載であった。しかし、2014年10月、2016年11月に打ち上げられたひまわり8号、9号には宇宙環境データ取得装置(Space Environment Data Acquisition monitor: SEDA)が搭載され[11]、日本上空における静止軌道の宇宙環境のリアルタイムモニタリングが再開している。SEDAの外観を図1、諸元を表1、2に記す。SEDA図3 Himawari/SEDA Database図1 SEDAの外観項目諸元チャンネル数陽子 : 8電子 : 8エネルギー範囲陽子 : 15–100 MeV電子 : 0.2–4.5 MeV時間分解能10 秒視野角陽子 : ±39.35 deg.電子 : ±78.3 deg.表1 SEDAの諸元図2 SEDA-p計測チャンネルの概念図表2 陽子と電子の各チャンネルのエネルギーチャンネル陽子のエネルギー [MeV]電子のエネルギー [MeV]021.60.2129.90.3237.90.45345.40.65457.81.0568.41.5675.22.0781.44.5図4 Quick Look Plotの例1173-3 静止軌道の宇宙環境監視・予測の重要性

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