ぎとして影響が出る。図には、OCTAD-S 4G4Kの420 MHz試験信号の折り返し特性の出力を示す。高い周波数になるほどジッタの影響を受けやすいが、本試験によりマイクロ波までの線形な動作を確認できた(図11)。双方の分光器によるダイナミックレンジを図12に示す。アンダーサンプリングでは、入力周波数以下の全てのエイリアシング信号が帯域内に落ち込んで加算されるため、周波数以外に信号があるとスプリアスとなって妨害を受けることになる。したがって入力前にバンドパスフィルタを通し、不要な周波数帯の信号を取り除いている。また、使用周波数帯以外のノイズレベルが高いと信号対雑音比(SNR: Signal-to-Noise Ratio)が大きく低下する。OCTAD-Sではおよそ80 dBのダイナミックレンジを測定しており、SFDR (Spurious-Free Dynamic Range:最も大きなスプリアスと搬送周波数の入力信号強度)及びGFDR(Glitch Free Dynamic Range:同様に、信号遅延によって生じるパルス信号との強度比)においてもおよそ40 dBに達している。4.5アラン分散分光器の安定性を評価するため、温度の安定した室内において、ノイズソースによる4,500 MHzの信号に対するアラン分散安定時間を測定した。結果を図13に示す。およそ1,500秒に達し、高い安定性を得ることができた。図12OCTAS-Sのダイナミックレンジ 420 MHzの測定結果を黒プロット、840 MHzでの最大スプリアスを青プロット、1,444 MHzでのゴーストを青プロットで示す図11OCTAS-Sの折り返し特性 420 MHzの信号に対して420 MHz(*黒線)、3,676 MHz(◇緑線)、4,516 MHz(△赤線)、7,772 MHz(□青線)の折り返し出力信号結果図13 4G4K分光器の4,500 MHzにおけるアラン分散安定時間の測定結果1694-5 太陽電波監視システム
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