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7.2 太陽光学観測データベース前述の平磯太陽観測施設では、2008年頃まで、太陽活動を監視することを目的として、高精細Hα太陽望遠鏡を用いて、太陽の光学観測も行われていた。NICT太陽観測データベースでは、1994から2008年の光学観測データも公開されている。水素原子が発する波長6562.8 ÅのHα線中心及び6562.8±0.8 Åの合計3つの波長での観測データが、FITSフォーマットで公開されている。光学観測にもデータダウンロード用ウェブインターフェース(図17)が用意されており、日付を選択すると、サムネイル画像とともにダウンロードできるFITSファイルのリストが表示され、必要なファイルのみを選択しダウンロードすることができる。また、サムネイル画像をクリックすることで、該当するFITSファイルのヘッダー情報を確認することができる。まとめ太陽電波観測は、太陽フレアやCMEの発生をいち早く察知し、それらの地球への到来時刻を、他の観測や数値シミュレーションに先駆けて最も早く推定することができる観測手段である。そのため、宇宙天気予報を行う上で必要不可欠な観測であり、NICTでは1950年代に観測を開始し、非常に長い歴史を持っている。太陽電波バーストは、衛星測位信号に混信し測位誤差増大の原因になったり、航空機の管制レーダーに混信してレーダーの機能に影響を及ぼしたりといった8図16 太陽電波データ公開ウェブインターフェース  https://solarobs.nict.go.jp/radio/cgi-bin/MainDisplay.pl1734-5 太陽電波監視システム

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