がわかる。警報対象となる現象は、「MAGSTORM(地磁気嵐)」、「SOL ACTIVITY(太陽活動)」、「COSMIC EVENT(宇宙線イベント)」等の発生であり、これらの発生の開始日や終了日が強度「FORTE(強い)」または「PIANO(弱い)」と共に予報され、各地域警報センターの予報判断が共有されていたと思われる。ただし、現象発生及び強度を規定する具体的な基準(観測場所及び手段等)や数値は明記されていない。図7に1957年以降の警報日誌から読み取った宇宙天気予報の発出履歴を示す。上段は太陽フレアの発生が予報された日数、下段は地磁気じょう乱の発生が予報された日数を示す。1957年から1968年の灰色の棒の高さはADVKOで、「ALBEG(アラート開始)」または「ALCON(アラート継続)」と記載されている日数である。この時期はアラートの対象現象が太陽フレアの発生であるか地磁気嵐の発生であるかが明確に記述されていないことがほとんどであった。そのため灰色の棒グラフは両方の現象の予報を含んだ数である。No dataと記載されている1959年2月か1963年12月の期間はGEOALERTに関する記述が見つかっていない。特に1960年3月から1961年7月の1年4か月間については警報日誌自体も保存が確認されていない。電波研究所20年史[9]によると、昭和36年5月(1961年5月)に一時中止されていたアドバイス業務再開との記載があることから一部の期間は何らかの理由でGEOALERTに関わる業務が停止していた可能性があるが、更なる調査が必要である。1969年以降は、警報図6 IUWDSが1963年に出版したURSIgramコードブックのGeophysical Alert(GEOALERT)に関する頁No dataCycle 23Cycle 24Cycle 21Cycle22Cycle 20(day)図71957年から2020年までの宇宙天気予報(上段:太陽フレア、 下段:地磁気)の発出履歴(RWC Japan)No data(day)2075-4 過去の宇宙天気資料電子化プロジェクト
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