① IoTゲートウェイ「NICT総合テストベッド」を、より多くのIoT実証に利活用してもらうためには、ユーザー環境のIoTデバイスと「NICT総合テストベッド」の接続を容易にすることが重要となる。このため、ユーザーが開発したIoTサービスとNICT総合テストベッドにおける複数のクラウドをユーザーによる設定の手間を省いて連携させ、IoTデバイスから「NICT総合テストベッド」まで一気通貫のIoT実証環境を容易に構築できるようにしたサービスが「IoTゲートウェイ(図2)」である。② IoTキャラバンテストベッドIoT機器を設置する環境は必ずしも事前に通信環境が整備されているわけではない。例えば、 •IoTシステム導入の前に実証試験をしたい •現場で何がどれくらい必要なのかを確認したい •実証試験のための準備期間を短縮したい •一時的に導入してみたい(イベントに使いたい)といったニーズがあり、これらに対応するため、いろいろな場所のIoT機器のラスト1マイルをサポートし、NICT総合テストベッドとを一時的に接続するための可搬型の通信セットとして「IoTキャラバンテストベッド」(図3)を準備し、提供している。③ LPWAテストベッドIoTセンサ等では通信方式としてLPWAが用いられることが多く、複数のLPWA通信方式を同一環境、同一条件で利用できるようになることで、 •LPWAの導入を検討している利用者にとって一度に複数方式の確認 •LPWA通信事業者にとっては複数方式の電波が混雑した状況の試験といった実証が可能となる。「LPWAテストベッド」は、こうした複数方式のLPWA通信を試験・確認できる実証フィールドであり(図4)、YRP研究開発推進協会を中心とした自治体、産業界も含めた連携の枠組みの下、YRP(横須賀リサーチパーク)において提供している。令和2年度からは、IoTキャラバンテストベッドと以下のコラボレーションを実現してきている。 •Private LoRaの通信方式を採用したNICTのLPWA通信デバイスやLPWA試験機を、YRPの横須賀ハイブリッドLPWAテストベッドに常設し、方式の比較検証や通信実験を行いたい利用者のサポートを開始 •IoT-ゲートウェイと LPWAと組み合わせた試用サービスを開始し、センサ、通信デバイス、LTEゲートウェイ(IoT-ゲートウェイ)、クラウド(NICT総合テストベッドのVM)等をパッケージとして提供④ P4テストベッド「P4テストベッド」は、次世代SDNデータプレーン図3 IoTキャラバンシステムテストベッドの利用可能機器173-1 NICT総合テストベッドの運用及び活用促進に関する取組
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