り、企業が最多であり、テストベッドは社会とのかかわりを想定し、将来的な市場投入を念頭に置いた研究が進められていると考えられる。また、1プロジェクト当たりの平均参加団体数は約2.3団体であり、組織を超えて知見を集約するオープンイノベーションの促進に貢献できた可能性が指摘できる。第5期中長期計画テストベッドに向けて第5期中長期計画におけるテストベッドの機能・運用のあり方について検討するため、「スマートIoT推進フォーラム テストベッド分科会」の下に、「次期ネットワークテストベッドWG(リーダ:九州工業大学 池永教授)」及び「データ分析・可視化タスクフォース(TF) (リーダ:名古屋大学 河口教授)」を設置した。「次期ネットワークテストベッドWG」では、最先端ICT技術に関する実証を支援するための次期ネットワークテストベッド(広域ネットワーク、分散型及びクラスタ型コンピューティング基盤で構成されるテストベッド)のあるべき姿(利用シーン、機能、性能など)等の検討を行い。「次期ネットワークテストベッド報告書(令和2年3月)」がとりまとめられた。また、「データ分析・可視化タスクフォース(TF)」 では、ツールやノウハウを共有、データ分析・可視化のためのテストベッドについての検討を行っている。総合テストベッド研究開発推進センターでは、これらを踏まえ、広域ネットワークと分散型・クラスタ型コンピューティング基盤で構成されるテストベッド、データ分析・可視化のツール・ノウハウのテストベッド上での共有、エッジ・クラウド連携基盤等のソフトウェア化、NICTの保有データを用いたサービス連携機能の更なる拡張等のBeyond 5Gの実現に向けたテストベッドとして備えるべき具体的な設備・機能要件をとりまとめた。現在、これら新規の設備・機能を、早ければ令和4年度頃には提供可能となるよう、その環境整備を鋭意進めている。まとめここでは、IoT技術などの最先端のICT技術に関する実証を支援する、「NICT総合テストベッド」の構築、運用、及び活用促進に関する取組について紹介した。IoT実証に関する様々なニーズに応えることにより、第4期中長期計画期間の5年間において、「テストベッド利用件数」は、平成28年度以降着実に増加(102件→171件(期間累計320件))した。また、IoT関連の利用(46件→84件)、社会実証関連の利用(19件→44件)も同様に増加しており、社会実証や技術実証、イノベーションの創発を促すのみならず、社会が求める課題への解決を試み貢献できた。第5期中長期計画では、これまで提供してきた機能に加え、利用者に対する手続き等での更なる利便性向上を目指すとともに、広域ネットワークと分散型・クラスタ型コンピューティング基盤で構成されるテストベッドや、データ分析・可視化のツール・ノウハウのテストベッド上での共有、エッジ・クラウド連携基盤等のソフトウェア化、NICTの保有データを用いたサービス連携機能の更なる拡張など、Beyond 5Gの実現に向けたテストベッドの構築を推進していく。参考文献】【1“NICT総合テストベッド,” https://testbed.nict.go.jp/, Sept. 2021.2“スマートIoT推進フォーラム技術戦略検討部会 テストベッド分科会,” https://testbed.nict.go.jp/bunkakai/index.html, Sept. 2021. 3“横須賀ハイブリッドLPWAテストベッド,” https://www.yrp.co.jp/LPWA/, Nov. 2020.45図9 利用分野別件数図10 利用機関別件数9※複数の分野にまたがるものは、各分野で1件ずつ計上している。12102427457994135020406080100120140160その他AI分野人材育成分野画像・音響分野ビッグデータ分野アプリ開発分野テストベッド実証基盤技術ネットワーク分野54751051761970100200300官公庁/自治体/その他NICT(単独利⽤)NICT(単独利⽤ではない)大学・専門学校企業213-1 NICT総合テストベッドの運用及び活用促進に関する取組
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