NICTは、日本からのPrimary MemberであるAPAN-JPの構成員として参加している。APANは年に2回、おおむね2月と8月に、会員が主催する会合を開催し、その会合を中心に5つの委員会、技術分野の作業部会6、アプリケーション分野の作業部会6のほか、各種ワークショップ等の活動をしている。なお、技術分野の作業部会である IoT WGの議長はNICTが務めている。新型コロナ蔓延の影響で、2020年3月に予定されていたAPAN49ネパール会合は中止になり、それ以降のAPAN50香港会合(2020/8)・APAN51パキスタン会合(2021/2)・APAN53インドネシア会合(2021/8)はオンラインでの会合となった。NICTは、前身である郵政省通信総合研究所(CRL)がAPAN設立に関与し、引き続きAPANに参加している。2011年にAPANとNICTの間で覚書(MOU)を締結しており、“MOU Partner”となった。これは現在も継続している(2021年に更新)。 過去にも、Future Internet Testbed WG(活動終了)の議長を務めるなどの貢献をしてきている。2.3Asi@Connect, TEINAsi@Connectは、アジア太平洋地域で主に発展途上国の国家研究教育ネットワーク(NREN)向けに高速インターネットへの接続を提供するとともに、人材の育成を行っているプロジェクトである。韓国のTEIN*CC(TEIN * Cooperation Center)が、EUや韓国政府・ソウル市、ほかのNRENからの資金を得て、運営している。Asi@Connectは2016年9月に開始され、当初5年間の予定であったが、2年間延長され、2023年8月まで継続することになっている。予算総額は、3,650万ユーロ(約46億9千万円)である。2021年8月現在の参加パートナー国/地域数は24である。Asi@Connectの前身は、2000年にASEM3会合で発足したTEIN(Trans-Eurasia Information Network)であり、2001年に韓国-フランス間に2Mbps回線が開通した(TEIN1)。以後、TEIN4までプロジェクトが運営された。 •TEIN1 (2001 - 2005) 帯域 2M - 155Mbps。韓国-フランス間 •TEIN2 (2006 - 2008) 帯域 45M - 622Mbps。EUからの資金提供開始。GÉANT(DANTE)が運営 •TEIN3 (2009 - 2012) 帯域 2.5Gbps。アジア地域のパートナー数: 19。GÉANT(DANTE)が運営 •TEIN4 (2012 - 2016) 帯域 10Gbps。パートナー数: 24。2012/9にTEIN*CCへ運営移行Asi@Connectの活動は以下の6つの作業パッケージ(WP: Working Package)に分類され、WP1はTEIN*CC図1 APANネットワーク(apan-topology_original1-2018.png -https://apan.net/about/network-maps/より)253-2 NICT総合テストベッドを通じた国際連携に関する取組
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