との共催により、「第6回日欧国際共同研究シンポジウム」を幕張メッセで開催した[29]。第4弾では、ECが実施するHorizon 2020と連携して、2017年10月から2018年1月まで、以下の2つの課題について共同で公募を行った[30]。 •課題番号195 欧州との連携によるハイパーコネクテッド社会のためのセキュリティ技術の研究開発 •課題番号196 欧州との連携によるBeyond 5G先端技術の研究開発公募の結果、2018年7月から2021年6月までの3年間、2件の日欧の共同研究を実施した[31]。課題番号196では、100 Gbps以上の超高速アプリケーションを収容可能なBeyond 5Gの先進的な光技術と無線技術を用いる通信システムとネットワークの共同研究を行うことを目的とした。なお、2018年12月、総務省、ECとの共催により、「第7回日欧国際共同研究シンポジウム」をオーストリア ウィーンで開催した[32]。国際共同プロジェクトNICTは、大容量、長距離、低遅延の伝送を必要なときに可能とするテストベッドの特徴を活いかし、アジア太平洋、米州、欧州、大洋州の関係機関と連携して、関連する研究開発成果の技術実装、社会実装及び国際展開を推進する国際共同プロジェクトを実施している。5.1シンガポール–日本間8K多重化ライブ配信NICTは、2018年2月のさっぽろ雪まつりの機会を利用して、IPマルチバス技術及びIPマルチバス技術を応用し、複数の長距離国際回線で超高精細8K非圧縮ライブ映像を多重に送信することで、途中での物理的な回線断が発生しても、映像が一切途切れることなく再生できることを実証した[33]。この実証実験のため国際ネットワーク部分においては、シンガポールのSingAREN・NSCC・南洋工科大学、米国Internet2・Pacific Wave・TransPACの協力を得て、 •シンガポール→[香港経由]→日本 •シンガポール→[米国西海岸経由]→日本の伝送遅延時間の大きく異なる長距離100 Gbps国際回線2本を実現している。この回線を通して、さっぽろ雪まつりの8K映像をシンガポールに、またシンガポールからの8K映像を大阪にライブ配信した(図4)。5.2気象衛星画像リアルタイム公開ひまわりリアルタイム(図5)はNICTが開発した、気象衛星データリアルタイム可視化ツール[34]–[36]で5図4 シンガポール―日本間8K多重化ライブ配信実証実験30 情報通信研究機構研究報告 Vol.67 No.2 (2021)3 NICT総合テストベッド利活用の向上と拡大を目指して
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