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あり、年間で約300万アクセスがある。気象庁気象衛星センターのひまわりクラウド[37]とNICTの時空間データGISプラットフォームをL2VPN網で接続し、NICT等が開発した広帯域・高遅延ネットワーク用データ転送プロトコルHpFP(High-performance and Flexible Protocol)[38]–[40]により準リアルタイム伝送している。NICT、千葉大学環境リモートセンシング研究センター、京都大学学術情報メディアセンター、九州大学情報基盤研究開発センター、信州大学総合情報センターなどをJGN及びSINET5上のL2VPNで接続したJHPCN広域分散クラウド上でWebサーバを各拠点に分散することで冗長化及び負荷分散を実現し、台風接近に伴う停電等においても止まらない定常的な運用を可能とした(図6)。ひまわりリアルタイムアプリはGoogle Play及びApp StoreにおいてNPO法人太陽放射コンソーシアムが公開しており(図7)、Google Playでは国内外で1万を超えるダウンロードがある。ひまわりリアルタイムは日本語、英語、韓国語、中国語(繁体字・簡体字)、インドネシア語、ミャンマー語、タイ語、ロシア語、フランス語、テトゥン語、マレー語の12か国語化しており、アクセスの約半数が国外からである。現在、タイ(NECTEC)、フィリピン(ASTI)、及び台湾(ASGC)にミラーサイトを立ち上げることでアクセスのローカリティー向上試験を進めている(図8)。データ伝送はJGN国際回線を含むAPANネットワークを活用しており、データ通信プロトコルは上記のHpFPを用いている[41]。HpFPはJGN国際回線でもその有効性が確認されている(図9)。5.3Data Mover Challengeコンテスト大量のデータを共有し活用する国際共同研究が活発化し、これらの大容量データを国際間で高速に転送する需要が高まった。これに対応するため、DTN (Data Transfer Node、広域データ転送用に特化して構築されたサーバ)[42]を利用した通信・プラットフォームが普及してきている。図6 JGN及びSINET5上のL2VPN網を用いたひまわりリアルタイム負荷分散システム(計画中の内容を含む)図5 ひまわりリアルタイム図7 ひまわりリアルタイムスマートフォンアプリ313-2 NICT総合テストベッドを通じた国際連携に関する取組

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