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まえがきNICT総合テストベッド研究開発推進センターでは、第5期中長期目標[1]の「(3)戦略的・機動的な研究開発ハブの形成によるオープンイノベーションの創出」における「特に、Beyond 5G の実現に向け、新たな技術の進展が想定されることを踏まえ、ネットワークキャリア、ベンダ、研究機関、ユーザの力を集結する研究開発・技術実証・社会実装のオープンイノベーション拠点として、運用、利用及び改善を通じて実証環境が循環進化するテストベッドを構築する。」を目標として、テストベッドの研究開発、構築、運用に取り組んでいる。そして、今中長期計画[2]においては「サービス創成基盤として多様化するユーザの利用シーンに応じた実証基盤を素早く構築するテストベッドシステムの研究開発運用を行う。具体的には様々なデータを組み合わせながらエッジとクラウドで連携処理するデータ連携処理基盤技術及びBeyond 5G に資するソフトウェア化されたネットワーク及びエッジクラウド連携基盤技術を、テストベッド上に実装し利用者に提供しつつフィードバックを受けて改良することを繰り返しながら形成する。」を計画の一つとし、サービスレイヤのテストベッドである「NICT Data Centric Cloud Service (DCCS)」とBeyond 5Gのネットワークレイヤのテストベッドである「B5Gソフトウェア化インフラテストベッド」の二つのテストベッドから成る「B5Gテストベッド2025」の構築に取り組んでいる(図1)。本稿ではB5Gテストベッド2025に向けた全体の取組概要について述べたあと、特にDCCSに関する取組と検討状況を中心に紹介する。B5Gテストベッド2025に向けた取組「B5Gテストベット2025」に向けては、「B5Gテストベッド」を構成する二つのテストベッドである、サービスレイヤテストベッド「DCCS」とネットワークレイヤのテストベッドである「B5Gソフトウェア化インフラテストベッド」の研究開発とともに、これら二つのテストベッドの連携に必要な「エッジコンピューティングプラットフォーム」の研究開発に取り組んでいる。DCCSは、様々なデータやそのデータに関する機能を組み合わせることで、様々なデータを連携させ活用したアプリケーションやサービスの開発と検証を可能とすることを目的としたサービスレイヤのテストベッ12NICT総合テストベッド研究開発推進センターでは2021年度からの第5期中長期計画において、Beyond 5G(B5G)時代のサービス創成のためのサービスレイヤテストベッド NICT Data Centric Cloud Service の構築に取り組んでいる。本稿ではその取組状況について述べる。NICT ICT Testbed Research and Development Promotion Center has been researching, devel-oping, and constructing the DCCS (Data Centric Cloud Service), which is a service-layer testbed to develop new applications in the Beyond 5G era. This paper describes our activities on the DCCS.4 NICT総合テストベッドの新たな可能性に向けた研究開発4Research and Development Activities to Realize Advanced Utilization of NICT ICT Testbed4-1 データ連携・活用テストベッドの研究開発4-1Research and Development of Testbeds to Utilize Various Data4-1-1 Beyond 5G時代のサービス創成のためのテストベッド NICT Data Centric Cloud Service (DCCS) への取組4-1-1Research and Development of NICT Data Centric Cloud Service (DCCS) for Service Creation in the Beyond 5G Era永野秀尚NAGANO Hidehisa394 NICT総合テストベッドの新たな可能性に向けた研究開発

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